ギリシャ・スーパーリーグ(同国1部)のパナシナイコスは24日、パリ・サンジェルマン(PSG)から元ポルトガル代表MFレナト・サンチェスがレンタル移籍加入することを発表した。

 クラブからの発表によると、レンタル移籍期間は2026年6月30日までの1年間だと伝えられている。
背番号は「8」に決まった。

 レナト・サンチェスは1997年8月18日生まれの現在28歳。ベンフィカのアカデミー育ちで、2015年10月にトップチームデビューを飾った。大型MFとして即座にセントラルハーフの定位置を掴むと、翌年3月にはポルトガル代表としても初出場。この勢いを維持したまま、EURO2016に臨むと、6試合の出場で1得点をマークし、ポルトガル代表の初優勝に大きく貢献。最優秀若手選手賞に輝くパフォーマンスを見せ、一気にビッグクラブの注目の的となった。

 EURO2016終了後、バイエルンへ完全移籍。だが、豊富な選手層を誇るバイエルンでは出場機会が限定され、翌年夏にはスウォンジーへのレンタル移籍に出た。2018年夏にはバイエルンへ復帰したものの、立場を大きく覆すことはできず、プレーした2年間では公式戦通算53試合出場2ゴール3アシストの成績にとどまった。

 2019年夏に完全移籍でリールへ加わると、ケガに泣いた期間を除くと継続的な出場機会を確保し、3年間で公式戦通算91試合出場7ゴール10アシストをマーク。トップフォームを取り戻すと、2022年夏には2度目のビッグクラブ挑戦を決意し、PSGへ完全移籍。しかしながら、PSGでの1年目は度重なる負傷に悩まされ、27試合の出場のうち、先発はたったの8試合のみ。
PSGでの生活には1年間で見切りをつけた。

 2023年夏にはローマ、2024年夏には古巣のベンフィカへレンタル移籍。2024-25シーズンは筋肉系トラブルが続き、公式戦21試合の出場で1得点にとどまった。今夏に開催されたFIFAクラブワールドカップ2025では主力として活躍したものの、同大会もグループステージ最終戦で負傷。ポルトガル紙『ア・ボラ』によって、推定1000万ユーロ(約17億円)と報じられた買い取りオプションが行使されることはなく、今夏には一時的にPSGへ帰還していた。

 パナシナイコスは過去20回のギリシャ・スーパーリーグ優勝を誇る、同国屈指の名門で、昨季はギリシャ・スーパーリーグをオリンピアコスに次ぐ2位で終えていた。2009-10シーズン以来、16年ぶりの覇権奪還を狙う今季に向けては、ミランを退団した元イタリア代表DFダヴィデ・カラブリアなど、8名の新戦力を迎え入れている。

 レナト・サンチェスは2023年6月を最後にポルトガル代表からも遠ざかっているが、ギリシャの地でトップフォームを取り戻し、“再起”の手がかりを掴むことはできるだろうか。


【動画】レナト・サンチェスがパナシナイコスと契約締結!



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