現在18歳のモラはポルトのアカデミー育ちで、昨年9月に弱冠17歳にしてトップチームデビューを飾った。シーズンが後半戦に差し掛かると、1.5列目の中央や両サイドなど、攻撃的なポジションで出場機会を増やし、プリメイラ・リーガ(同国1部)では2桁ゴールを達成。FIFAクラブワールドカップでも全3試合にスタメン出場し、2024-25シーズンの公式戦通算では35試合出場11ゴール4アシストを記録していた。
今年6月にはポルトガル代表に初招集され、出場機会は得られなかったものの、UEFAネーションズリーグ2024-25優勝の瞬間を共有。今月7日にはフランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』によって、21歳以下の選手を対象とした“若手版バロンドール”のコパ・トロフィー候補10名にもノミネートされていた。
そんなモラに対しては、国内だけでなく欧州、ひいては世界から熱視線が送られており、一時はパリ・サンジェルマン(PSG)からの関心が報じられた。現在、本腰を入れて獲得に乗り出しているのがアル・イテハドだという。同国メディア『レコルド』によると、既に両者は個人合意に達しているとのこと。アル・イテハドはクラブ間交渉も完了させるべく、動きを進めているところだ。
移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏が報じたところによると、アル・イテハドは既に6300万ユーロ(約108億円)の移籍金に、将来の売却額の10%がポルトへわたる“セルオン条項”をつけた条件でオファーを提示したものの、これはポルトが拒否したという。ポルト側は、契約解除金満額の7000万ユーロ(約120億円)を下回る条件では首を縦に振るつもりはないと伝えられた。
今季に入ってから、ポルトではモラの序列に変化が生まれている。
同時に、『レコルド』は26日、ポルトのアンドレ・ビラス・ボアス会長と、モラの代理人を務めるジョルジュ・メンデス氏が、アル・イテハドへの移籍に関して合意したと報道。アル・イテハドは契約解除金の満額を用意できれば、メンデス氏は移籍金の10%にあたる700万ユーロ(約12億円)を受け取る予定だという。
現在、アル・イテハドには元フランス代表FWカリム・ベンゼマを筆頭に、元ポルトガル代表DFダニーロ・ペレイラ、元ブラジル代表MFファビーニョ、フランス代表MFエンゴロ・カンテ、U-19スペイン代表MFウナイ・エルナンデス、元オランダ代表FWステーフェン・ベルフワインらが在籍している。果たして、アル・イテハドは彼らに加えて、ポルトガル代表の“若き至宝”もスカッドに組み込むのだろうか。今後の動向に注目だ。
【ハイライト動画】モラは今夏のクラブW杯でもゴールを記録