史上最速で8大会連続8度目のワールドカップ出場を決めた日本。7月に行われた東アジアE-1サッカー選手権は国内組で臨み見事に優勝。今夏も多くの日本人選手がヨーロッパへの挑戦をスタートさせ、ステップアップした選手も多い状況だ。
ヨーロッパのシーズンも開幕した中、早速ケガ人が続出。負傷からの回復が長引き、アーセナルを退団した冨安健洋や、ケガが長引いている伊藤洋輝(バイエルン)をはじめ、森保ジャパンで17試合に出場していた町田浩樹(ホッフェンハイム)もブンデスリーガ開幕戦で左ひざ前十字靱帯断裂の大ケガを負うことに。さらに中盤も鎌田大地(クリスタル・パレス)、田中碧(リーズ)、守田英正(スポルティング)と負傷者が相次いでいる他、中村敬斗(スタッド・ランス)も招集外となるなど、コアメンバーの多くが欠ける状況となった。
特にディフェンスラインには負傷者が多い中、森保監督はケガ人の多さに言及。「ディフェンスラインの選手が多いところもありますが、ケガ人が全体的に我々の候補選手に多いかなと思っています」と言及。「ケガに関しては、選手たちが一番痛くて辛い思いをしていると思いますので、選手たちには少しでも早く焦らず、治してもらって、自分の納得いく充実のプレーができるように回復してほしいなという、お見舞いの気持ちを伝えていければと思っています」と、悔しい思いをしている選手たちを労った。
それでも、不測の事態には同時ない森保監督。「ケガ人であったり、さまざまな理由で招集できなかったり、コンディションが上がらなかったりという選手はいると思っていますし、予定はあくまでも予定であって、現実の中で何ができるかということにおいては、今回ケガ人が出てチーム編成が難しくなったというところは否めないですが、元々選手の選択肢の幅が広がっているので、選考は難しい状況にあったことは事実です」と、ケガ人がいてもいなくても選手選考は難しかったと言及。「その中で、経験値の高い選手たちがケガして、経験値の低い選手たちを招集して今回プレーすることになりますが、自分がやってやろうと思っている選手が出て来てくれて、経験値を上げて、その選手の成長がある。
また、これだけケガ人が多い状況については「現実しかない」とコメント。「本人にとってもチームにとっても痛いところではありますが、現実の中でどういうベストを尽くせるかということを基本的に持っていますので、特に私自身は困ったというよりも、この中で何をベストとしてやれるか、何を成長させられるかということ、このメンバーでどういう結果を出せるかということを自然と考えさせてもらっているところはあると思います」と、ポジティブに捉えつつ結果を残したいと意気込んだ。
これまでの主要メンバーにケガ人が多いことについても「これまでのいわゆるコアメンバー、多く招集させてもらった選手、所属チーム等々を考えた時にワールドカップ本大会で選ばれる予想、想像がある中で活動はしていますが、最終的に誰が選ばれるか、ワールドカップ本大会で誰がプレーできるかはその時の現実に立ってみないと分からないというところで準備をしています」とコメント。「私も含めて、チームスタッフも一戦一戦、結果責任があって、その中で選手と同様に長期的な目標は持ってもちろん戦いますが、短期的なところをどこまで突き詰めてやれるか、生き残りをかけてやれるかは選手同様にスタッフも同じだと思っていますので、目の前の現実しかないかなと思っています」と、本大会前の状況も現時点ではわからずとの時に対応するとし、「ケガ人が出て、色々なアクシデントがある中でも、その中で何ができるかということにより準備していけるように、これまでもできるだけ多くの選手を招集させてもらい、チームづくりの土台を広げながら、最強・最高のチームをワールドカップ本大会に作れるようにと思って活動してきましたので、これからもその気持ちを持って、1回1回の活動でベストを尽くしたいと思います」と、本大会まで残り1年を切った中でも様々なことに備えてチーム強化を進めて行きたいとした。
なお、今回は25名の招集となり、26名の招集が多かった中で1人少ない状況に。このことについては「今週末の試合を見て最低でも1人を増やそうと思っています」と、Jリーグを含めた試合でのコンディションやパフォーマスを見て、追加招集を検討したいと語った。