アトレティコ・マドリードは、ユヴェントスに所属する右ウィング(WG)ニコ・ゴンサレスを買取オプション付きのレンタル移籍で獲得する見込みだ。8月31日、スペイン紙『マルカ』が報じている。


 移籍市場閉幕まで24時間を切ったなか、ロヒブランコスが今夏11人目の新戦力を迎え入れるために、慌ただしく動いている。フリアン・アルバレスらを獲得した昨夏に引き続き、この夏も積極的な補強を敢行したアトレティコ・マドリード。3列目・2列目においては、アレックス・バエナとジョニー・カルドーゾというラ・リーガの実力者が加わったほか、前線においても、ジャコモ・ラスパドーリやティアゴ・アルマダを新顔として揃えた。また、アクセル・ヴィツェルやセサル・アスピリクエタらが抜けた最終ラインには、ダヴィド・ハンツコやマルク・プビルらを迎えるなど、血の入れ替えを行いつつ、各ポジションの強化に成功した。ジュリアーノ・シメオネの競争相手が不在の右ウィングを除いては…。

 そんななかで、アトレティコ・マドリードは、ユヴェントスに所属するニコ・ゴンサレスを獲得すべくあらゆる手段を講じており、買取オプション付きのレンタル移籍で、クラブ間合意に達したようだ。スペイン紙『マルカ』によると、数週間前から始まった交渉は当初、ユヴェントス側が移籍金3000万ユーロ(約52億円)での完全移籍を望んでいたものの、アトレティコ・マドリードはサラリーキャップ超過(売却の目処が立った選手も売れず)を理由に同形態での獲得を実行できず、最終的に少額の金銭的補償を伴ったレンタル移籍で折り合いがついたという。実際、100万ユーロ(約1億7000万円)のレンタル料に、3500万ユーロ(約60億円)の買取オプションが付帯。また、これは、同選手が規定のプレータイムを満たした場合には強制的に行使されるものだと併せて伝えている。

 ただし現在、アトレティコ・マドリードがラ・リーガからの承認を待っているため、交渉成立は保留となっている、と『マルカ』は指摘する。“赤と白”のクラブにとって、この協議は、給与上限枠内にニコ・ゴンサレスの契約を収めるにあたり、その枠を空けるために自チームの選手を強制的に放出する必要性がないことを証明する、重要なものになることを強調した。

 ラ・リーガ開幕3試合で2分1敗。
2シーズン連続の大型補強とは裏腹に、スタートダッシュに躓いたアトレティコ・マドリードにおいて、右ウィングを主戦場とするニコ・ゴンサレスの獲得は“ラストピース”となるだろう。あとは、移籍期間内にすべての問題をクリアできるか。ビッグサマーを締めくくる、最後の取り引きに注目だ。
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