新監督の就任を受けて、ノッティンガム・フォレストの共同オーナーであるエヴァンジェロス・マリナキス氏は、クラブを通して次のようにコメントを発表した。
「我々は一貫性のある哲学を持ち、過去に優勝経験を持つ監督をクラブに迎える。最高レベルでチームを指導してきた経験と、フォレストで特別なものを作上げたいという彼の情熱は、我々の旅路を支え、全ての野望を継続的に達成する上で理想的な人物だ」
「プレミアリーグに昇格した後、シーズンごとに着実に成長し、ヨーロッパの舞台を確保した今、最も優れたチームと競い合い、トロフィーに挑戦するために正しい一歩を踏み出す必要がある。アンジェはそのために必要な実績と経歴を持っており、彼が我々の野心的な旅路に加わることにワクワクしているよ」
今シーズンのノッティンガム・フォレストは、ヌーノ・エスピリト・サント監督体制でスタート。昨季のプレミアリーグでクラブを7位へ導き、1995-96シーズン以来の欧州カップ戦出場権をもたらした指揮官とは、今夏には契約を2028年6月30日まで延長していた。だが、マリナキス氏との関係悪化が報じられると、今季のプレミアリーグ3試合を1勝1分1敗の成績で終えたあと、今月8日には解任が発表されていた。
ヌーノ監督が解任された翌日には、イギリスメディア『アスレティック』や『テレグラフ』など複数のメディアが、ポステコグルー氏が後任となる可能性が高いと指摘。ポステコグルー氏は今夏、ロサンゼルスFCの新監督候補として名前が挙がったほか、直近ではエリック・テン・ハフ監督の後任としてレヴァークーゼンから熱視線を送られているとも報じられた。だが、最終的にはプレミアリーグに“電撃復帰”を果たす形となり、ノッティンガム・フォレストを指揮することが決まった。
ポステコグルー氏は1965年8月27日生まれの現在60歳。母国であるオーストラリアの年代別代表や、同国の複数のクラブチームを率いた後、2013年10月から約4年間にわたって指揮を執ったオーストラリア代表では、母国開催のAFCアジアカップ2015で優勝を達成した。2018年に就任した横浜F・マリノスでは、初年度こそJ1リーグの残留争いを強いられたものの、2年目の2019シーズンにはクラブにとって15年ぶりのJ1リーグ制覇を達成。2021-22シーズンより指揮を執ったセルティックでは、初年度にスコティッシュ・プレミアシップ優勝、2022-23シーズンは国内3冠を成し遂げていた。
2023年夏からはトッテナム・ホットスパーを指揮。初年度こそプレミアリーグで5位に入ったものの、昨季は苦戦を強いられ、プレミアリーグはクラブ史上最低の17位でフィニッシュ。一方で、ヨーロッパリーグ(EL)では41年ぶり3度目の優勝を果たした。シーズン終了後、解任が発表されていた。
なお、『アスレティック』によると、ポステコグルー監督は13日に控えたプレミアリーグ第4節アーセナル戦から指揮を執る予定だという。
【ハイライト動画】ポステコグルー監督は昨季、スパーズでEL優勝を実現