国際親善試合が現地時間9日に行われ、日本代表はアメリカ代表と対戦した。

 FIFAワールドカップ26アジア最終予選を終えた日本代表は、来年に控えたワールドカップ本大会を見据えるフェーズに突入。
現在は26年大会の開催地であるアメリカに遠征を行なっており、7日にはホスト国のひとつであるメキシコ代表との一戦をスコアレスドローで終えた。続く今回のアメリカ代表戦では先発を総入れ替えし、長友佑都や伊東純也などをスタートから起用。完全アウェイの『Lower.comフィールド』でキックオフを迎えた。

 試合は序盤から激しく攻守が入れ替わり、7分にアメリカ代表がショートカウンターを起点にファーストシュートを記録。日本も右サイドを中心に相手陣内への侵入回数を増やし、結果的にはオフサイドとなったものの、9分に伊東純也の送ったインスイングのクロスがチャンスを演出する。

 以降も互いに前線からマンツーマン気味の守備を続け、18分にはアメリカ代表が決定機を作り出す。日本代表が自陣でビルドアップを試みるが、佐野海舟の横パスをアレハンドロ・ゼンデハスがインターセプト。ワンタッチでフォラリン・バログンに繋ぐと、クリスティアン・プリシッチとのワンツーから右足を振っていく。しかし、日本代表も荒木隼人が体を投げ出してブロック。こぼれ球を再びバログンが狙ったものの、GK大迫敬介がストップした。

 そんななか、30分にアメリカ代表が均衡を破る。センターサークル内でのボール奪取から攻撃に移行。
日本代表も素早く帰陣してブロックを敷き直すが、左サイドでパスを受けたマックス・アーフステンが鋭いシザーズから望月を縦に振り切る。左足でペナルティエリア内にクロスを入れると、待ち受けるアレハンドロ・ゼンデハスがボレーシュート。低く抑えたシュートがネットを揺らし、ホームチームが先制した。

 リードを許した日本代表は守勢に回る時間が増えたものの、35分にカウンターでビッグチャンスを作り出す。GKを交えながら後方でパスを繋ぐアメリカ代表に対し、最前線の小川航基が果敢にプレス。相手のミスを誘発すると、左サイドでインターセプトした鈴木唯人がボックス内にラストパスを入れる。だが、走り込みながら合わせた伊東のシュートはGKにセーブされてしまった。

 後半の立ち上がりは一進一退の攻防が続いたが、時間の経過とともにアメリカ代表が主導権を握り出す。後半頭から瀬古歩夢を投入していた日本代表は、62分に3枚替えを実施。森保一監督は鎌田大地、三笘薫、南野拓実をピッチに送り込み、反撃の一手を探っていく。

 しかし64分、またもスコアを動かしたのはアメリカ代表だった。中盤でボールを受けたプリシッチが巧みに反転し、鋭い出足でプレッシャーをかけた佐野をドリブルで突破。
スピードに乗りながらバイタルエリアに攻め込むと、ボックス内に走り出したバログンへとスルーパスを供給する。関根大輝の前に体を入れたバログンが確実にゴールへ流し込み、アメリカ代表が追加点を挙げた。

 一方の日本代表も、70分に小川の放ったブレ球のミドルシュートが枠に直撃。結局、システムを4バックに変更するなど打開を試みたが、最後まで得点には至らず、2-0でアメリカ代表が勝利を収めた。今後、日本代表は来月10日にパラグアイ代表との国際親善試合を予定。その4日後にはブラジル代表と対戦する。

【スコア】
アメリカ代表 2-0 日本代表

【得点者】
1-0 30分 アレハンドロ・ゼンデハス(アメリカ代表)
2-0 64分 フォラリン・バログン(アメリカ代表)

【スターティングメンバー】
GK:大迫敬介
DF:関根大輝、荒木隼人、長友佑都(HT 瀬古歩夢)
MF:佐野海舟、藤田譲瑠チマ(62分 鎌田大地)、望月ヘンリー海輝(73分 菅原由勢)、前田大然(62分 三笘薫)、伊東純也、鈴木唯人(62分 南野拓実)
FW:小川航基(73分 町野修斗)

【動画】小川航基の“弾丸ミドル”は惜しくも枠に直撃




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