現在33歳のエリクセンは、2009年1月に母国デンマークを離れ、アヤックスのアカデミーに入団。2010年1月にトップチームデビューを飾ると、瞬く間に司令塔としての地位を確立し、2010-11シーズンからはエールディヴィジ3連覇に貢献した。2013年8月にトッテナム・ホットスパーへ完全移籍すると、加入直後から主力として活躍を続け、在籍した7シーズンで公式戦305試合出場69ゴール82アシストをマーク。2018-19シーズンにはクラブのチャンピオンズリーグ(CL)決勝進出にも貢献した。
2020年1月に加入したインテルでは、公式戦通算60試合出場8ゴール3アシストを記録。2020-21シーズンのセリエA制覇にも貢献したが、シーズン終了後、デンマーク代表の一員として参戦したEURO2020の試合中に心停止で倒れ、病院に搬送される。植え込み型除細動器(ICD)の装着手術を受けて復帰し、2021年1月からブレントフォードで活躍すると、翌年夏にマンチェスター・ユナイテッドへ加わった。
マンチェスター・ユナイテッドでは加入初年度に中盤の主軸に君臨。2022-2023シーズンにはカラバオ・カップ(EFLカップ)、2023-24シーズンにはFAカップ優勝を経験したものの、個人としては時間の経過とともに出場機会が減少。最終的には在籍した3年間では公式戦通算107試合出場8ゴール19アシストという数字を残し、今夏に退団が決まっていた。
今夏には、チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)のレクサムや、プレミアリーグ“復帰組”のバーンリーからの関心も報じられたが、どちらも加入には至らず。『スカイ・ドイツ』の報道によると、新天地が決まらない中、エリクセンはアルスヴェンスカン(スウェーデン1部リーグ)のマルメの練習に参加し、コンディション調整を続けていたという。
そして今回、エリクセンの新天地がヴォルフスブルクに決まったと伝えられた。契約年数等の詳細条件は明るみに出ていないものの、ロマーノ氏はお馴染みのフレーズ「HERE WE GO!」を用いてエリクセンのヴォルスブルク行きを報じており、公式発表が待たれる段階に差し掛かっていると見られる。
なお、現在のヴォルフスブルクには5名のデンマーク人選手が在籍しており、MFイェスパー・リンドストロムやFWヨーナス・ヴィンドらはデンマーク代表でもチームメイト。さらに、スポーツディレクターのピーター・クリスティアンセン氏、パフォーマンスマネージャーのクリスチャン・クラルプ氏もデンマーク人と、エリクセンにとっては馴染み深い人物が揃っている。
エリクセンにとって自身初のブンデスリーガ挑戦が正式に決まるのは、時間の問題と言えそうだ。
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