混戦模様のJ1優勝争いもいよいよ佳境に差し掛かっている。
序盤は広島が圧力を強め、右サイドの中野就斗のクロスからいくつかチャンスを創出。セカンドボールの回収率も高く、良い距離感でパスを繋ぎながら相手を押し込む展開となる。一方の京都は粘り強い守備で広島の攻撃を跳ね返しつつ、攻撃時にはエリアスと原大智が突破を試みるが、決定機には繋がらない。22分、広島は塩谷司の縦パスを起点に前田直輝、加藤陸次樹と細かく繋ぎ、最後は落としを受けた中島洋太朗が強烈なミドルシュートを放ったが、枠の左へ外れた。
44分、東俊希の左CKに佐々木翔が勢い良く飛び込んだが、強烈なヘディングシュートはクロスバーを直撃。最強の矛を持つ京都が守り、最強の盾を持つ広島が攻める展開となった前半はスコアレスで終了した。
後半の立ち上がりも広島優位の展開が続く。54分には左サイドの深い位置を取った東の低いクロスに木下康介がダイレクトで合わせたが、シュートは惜しくもポスト直撃。
一方でなかなか良い形が作れない京都。85分に右サイドからのクロスをGK太田がファンブルし、木下に決定的なシュートを打たれたが、右ポストに救われ事なきを得る。すると88分、宮本優太の縦パスを受けたマルコ・トゥーリオがボックス内へ送り、エリアスが相手DFを背負った状態でキープ。反転から放たれたシュートがネットを揺らし、土壇場で試合を振り出しに戻した。
試合はこのまま1-1で終了。J1屈指の矛盾対決はドローで終了し、首位の京都は5連勝を逃したもののリーグ戦では10試合無敗としている。広島の次戦は16日に控えるAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグフェーズ第1節のメルボルン・シティ戦。一方の京都は20日の次節で清水エスパルスとのホームゲームに臨む。
【スコア】
サンフレッチェ広島 1-1 京都サンガF.C.
【得点者】
1-0 63分 佐々木翔(サンフレッチェ広島)
1-1 88分 ラファエル・エリアス(京都サンガF.C.)