2025明治安田J1リーグ第29節が12日に行われ、柏レイソルヴィッセル神戸が対戦した。

 最終盤に差し掛かったJ1では複数のチームが熾烈な優勝争いを展開中だ。
新たに就任したリカルド・ロドリゲス監督の下でボールを保持するスタイルへ変貌を遂げた柏は、首位の京都サンガF.C.と「1」ポイント差の2位。一方、3連覇を目指す神戸も1試合消化が多い中で柏と同じくここまで勝ち点「53」を積み上げており、暫定3位に付けている。首位から暫定6位までが「4」ポイント差にひしめく中で迎えた注目の上位対決。白星を掴むのはどちらのチームだろうか。

 前半は拮抗した展開が続く。神戸は後方からショートパスを繋ぎつつ、最前列の大迫勇也を目がけたロングボールも織り交ぜながらチャンスをうかがう。敵陣ゴールに迫るシーンも少なくなく、宮代大聖やエリキがフィニッシュに持ち込むが、なかなかこじ開けることができず。対する柏は持ち味の細かいパス交換から敵陣ボックス内への侵入を試みる。左サイドの小屋松知哉や最前列の垣田裕暉が起点となったところから何度か良い形を作るが、決定機には至らない。

 30分過ぎにかけては柏がボール保持率を高め、神戸を押し込むシーンを増やしていく。39分には中川敦瑛が垣田とのワンツーでボックス内左の深い位置に侵入し、マイナスへの折り返しにファーサイドから走り込んできた原田亘が合わせたがシュートは枠を外れた。神戸も終盤に圧力を強めたがネットを揺らすことはできず、前半はスコアレスで終了した。


 後半は柏がセカンドボールの回収率を高め、攻撃の時間を増やしていく。72分には久保藤次郎が細谷真大との連携で右サイドを崩し、ボックス内の馬場晴也にボールが渡ったが、シュートは上手くミートできず。小気味良いパスワークからチャンスを作るも活かすことができない。一方の神戸はボールを奪ってもカウンターにつなげることができず、我慢の時間が続く。

 最終盤にかけては神戸が攻勢を強め、武藤嘉紀らを起点にチャンスを作るも得点は奪えず。一方の柏も相手GK前川黛也の好セーブもあって最後までネットを揺らすことができなかった。試合はスコアレスのまま終了し、注目の上位対決は両チームが勝ち点「1」ずつを分け合う結果となった。神戸の次戦は17日に控えるAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグフェーズ第1節の上海海港戦。一方の柏は20日の次節でセレッソ大阪とのアウェイゲームに臨む。

【スコア】
柏レイソル 0-0 ヴィッセル神戸
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