2025-26シーズンのACLEが開幕。
2025明治安田J1リーグの前節・京都サンガF.C.戦から中3日の間隔で、アウェイの地・メルボルンに乗り込むゲーム。広島のスターティングメンバーには、日本代表として9月のアメリカ合衆国遠征に参加していたGK大迫敬介、荒木隼人らが並んだ。また、今年8月にメルボルン・シティに加入した金森健志も先発に名を連ねている。
試合は序盤から広島が主導権を握ったものの、得点は奪えずに時計の針が進む。29分には決定機を構築。田中聡のボール奪取から攻撃へ転じ、東俊希、川辺駿を経由して、右サイド大外の中野就斗にボールが渡る。中野がタイミングを見て、右足でクロスボールを送ると、ボックス内ファーサイドでフリーになっていたマルコス・ジュニオールがダイレクトボレー。ジャストミートしたものの、GKパトリック・ビーチに阻まれてゴールとはならない。
先手を取れずに終盤に差し掛かると、広島にアクシデントが発生。41分、接触等がなかった場面ながら、木下康介が突如ピッチに座り込んでしまい、担架が持ち込まれる。
スコアレスで後半へ折り返すと、52分に均衡が破れる。メルボルン・シティのビルドアップに対して制限をかけ、ボールを回収すると、田中が頭で繋いだボールを加藤がダイレクトでフリック。スペースへ飛び出したマルコス・ジュニオールがGKをかわしにかかると、引っ掛けられて倒され、主審はPKを宣告した。キッカーを務めるのは、ファウルを受けた張本人のマルコス・ジュニオール。GKの逆を突いてゴール右にシュートを沈め、広島が先手を取った。
勢いに乗る広島は58分、マルコス・ジュニオールが敵陣ペナルティエリア内で相手の持ち出しを引っ掛けると、セカンドボールを拾った加藤が右足でゴールネットを揺らす。広島がリードを広げたかと思われたが、ここはオフサイドの判定で得点は認められない。
以降も加藤、前田直輝、川辺らがゴールに迫る場面を作ったが、追加点は生まれずに終盤に突入。それでも81分、広島に待望の瞬間が到来。自陣右サイドで前を向いた中野がスルーパスを送ると、敵陣同サイドのスペースで加藤が時間を作り、中野が内側のスペースを駆け上がる。
ただし、中島はヘディングをした後、相手と頭部を激しく接触し、プレー続行を断念。代わって送り出されたのはトルガイ・アルスラン。今年3月2日に開催された2025明治安田J1リーグ第4節の横浜FC戦で右ひざを痛め、約半年間戦線を離脱していたアルスランが、“古巣戦”で復帰を果たした。
試合はこのままタイムアップ。広島は過密日程の中、アウェイの地できっちりと勝利を掴み取り、ACLEで白星スタートを切った。
次節、広島は30日にホームで上海海港と、メルボルン・シティは10月1日にアウェイでヴィッセル神戸と、それぞれ対戦する。
【スコア】
メルボルン・シティ 0-2 サンフレッチェ広島
【得点者】
0-1 52分 マルコス・ジュニオール(PK/サンフレッチェ広島)
0-2 81分 中島洋太朗(サンフレッチェ広島)
【ゴール動画】マルコス・ジュニオールのPKと中島洋太朗のヘディング弾