パリ・サンジェルマン(PSG)に所属するフランス代表FWウスマン・デンベレが、バロンドールを初受賞した理由をデータサイト『OPTA』が分析している。

 デンベレは2位となったスペイン代表FWラミン・ヤマル(バルセロナ)や3位のポルトガル代表MFヴィティーニャを差し置いて、2025年のバロンドールを受賞したが、受賞に値する選手だったのか『OPTA』がデータから検証している。


 PSGは昨季、トロフィー・デ・シャンピオン(国内スーパーカップ)、リーグ・アン(国内リーグ)、クープ・ド・フランス(国内カップ)の国内タイトルに加え、チャンピオンズリーグ(CL)初制覇を飾り、4冠を達成。また、準優勝に終わったものの、今夏に開催されたFIFAクラブワールドカップ2025では決勝に進出していた。

 この成功したチームの中心選手であるデンベレはで公式戦60試合に出場し、37得点15アシストを記録。欧州主要5大リーグの選手の中でPKを除いた32ゴールという得点数は、フランス代表FWキリアン・エンバペ(36ゴール)、ポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキ(35ゴール)に次ぐ数字だったという。

 そして、昨季のシーズン序盤は静かなスタートを切っていたデンベレだが、2025年1月1日からCL決勝までの期間で、公式戦29試合出場で25ゴール8アシストを記録し、得点関与数では欧州主要5大リーグで最多の数字を残していたことも明らかになっている。

 また、昨季のリーグ・アンで21ゴール7アシストという最多の得点関与数を記録していたデンベレは、大会MVPに選出されたCLでも優勝に大きく貢献を果たし、8ゴール6アシストというチームメイトの誰よりも5得点多い得点関与数を記録。これはPSGの選手では歴代最多の得点関与数だったほか、ブラジル代表FWハフィーニャと並んで同大会最多の38回のチャンスメイク数も記録した。

 なお、デンベレがバロンドールを初受賞した有力な論拠となったのは、ゴール数だけではないことを『OPTA』は指摘。出場時間の半分以上(56%)を不慣れなストライカーとして過ごしたにもかかわらず、チャンス創出数や前へとボールを運んだ回数などの数字でも好スタッツを残していた。

 全大会において90分あたりで、欧州5大リーグのFWの中でPK以外のゴール数(1.07)とシュート数(5.3)でトップとなったほか、前進的なキャリー数(10.3)では14位、タッチ数(65.5)では15位、相手ペナルティエリア内でのタッチ数(8.8)では7位だったという。

 さらに、シュートやチャンスメイク、シュートまでのビルドアップへの関与から構成される攻撃シーケンスへの関与という数字では、リーグ・アンで「9.6」を記録して欧州5大リーグでどの選手よりも多い数字を残した上に、CLでも90分あたり「10.4」を記録して500分以上出場した選手の中で最多となり、最も影響力のある選手だったことが伝えられている。
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