現在57歳の長澤氏は現役時代にヤマハ発動機、そしてジュビロ磐田で活躍しており、現役引退後は指導者へ転身。
2024明治安田J3リーグでは25勝10分3敗の勝ち点「85」を獲得し、年間を通して圧倒的な成績を残して、大宮の1年でのJ2復帰に貢献。レッドブルによって買収され、新たにクラブ名がRB大宮アルディージャとなった今季は、昇格1年目ながらJ1昇格の候補として期待が寄せられていた。
2025明治安田J2リーグでは開幕4連勝を飾るなど絶好のスタートを切ったものの、5月から7月にかけては5試合連続の引き分けを含む7戦未勝利と足踏みが続いただけでなく、今月20日に行われた第30節ではFC今治に2-3で敗れ、今季初の3連敗。現在、自動昇格はおろか、昇格プレーオフも出場圏外の8位に転落している。
2025明治安田J2リーグの上位陣は混戦状態が続いており、大宮から見て、首位の水戸ホーリーホックまでの勝ち点差は「8」。昇格プレーオフ出場圏内の6位につける徳島ヴォルティスとは勝ち点差がわずかに「1」の状況。現在のチーム状況を受けて、シーズンが残り8試合となったこのタイミングで、長澤監督の解任が決まった。
大宮の原博実代表取締役社長は、クラブを通してコメントを発表。長澤氏への感謝の言葉と同時に、J1昇格に向けたメッセージを発信した。
「クラブを代表して、長澤徹氏のこれまでの貢献に心より感謝しています。また、2023年のJ3降格後の難しい時期に監督を引き受けてくれたことを本当に感謝しています。
「クラブが新しい歴史を歩み始めている中で、RB大宮アルディージャは、長期的な発展を成し遂げるための道のりを進み続けていきます。J1昇格を達成するために、持続的に強いチームを構築していくことに取り組んでいきます」
後任となる宮沢氏は現在40歳で、京都府出身ながら、レッドブルグループが所有するザルツブルクで指導者としての研鑽を積んできた人物だ。ザルツブルクのアカデミーの各年代で監督やアシスタントコーチを務めており、ザルツブルクのセカンドチームにあたるリーフェリングでもアシスタントコーチを経験。大宮は同氏について、「宮沢氏は、オーストリアのザルツブルクやリーフェリングで複数のポジションを任され、指導者として豊富な国際経験をクラブにもたらしてくれます。彼の経歴は、チーム強化における確かな実績と現代的な指導方針とサッカーへのアプローチについての深い知見を兼ね備えています」と説明した。
宮沢氏の新監督就任を受けて、原代表取締役社長は「我々の密接な関係を通じて、ヨーロッパでの指導経験がある宮沢氏をRB大宮アルディージャに連れてくることができました。同氏の経験とリーダーシップが、このクラブをさらに発展させてくれることを確信しています。同氏の指導のもと、J1昇格に向けて、全力で戦い続けていきます」と意気込み。ヘッドオブスポーツを務めるスチュアート・ウェバー氏も、次のようにコメントを残した。
「新たに宮沢氏をRB大宮アルディージャに迎え入れることができ、非常にうれしく思います。同氏の国際的な指導経験は、我々のクラブにとって重要な価値となります。
【ハイライト動画】大宮、今治に敗れて今季初の3連敗