AFCアワードは1994年より実施されており、今回で通算29回目の開催。今回、名称が「AFCアワード2025」となっているが、昨年に韓国の首都ソウルで開催された式典は「AFCアワード2023」と銘打たれていた。AFCは年度についての言及はしていないものの、これまでは評価対象の年度を名称としていたのに対し、今年からは式典開催年を冠したと予想される。
AFCが発表した部門の合計は「20」。うち、AFCアジア年間最優秀国際選手賞には、レアル・ソシエダに所属するMF久保建英がノミネートされた。同賞は2012年に新設され、アジア出身選手ながら、アジア以外のクラブチームで活躍する選手を対象としている。レアル・ソシエダの中心選手としてラ・リーガで活躍し、FIFAワールドカップ26アジア最終予選でも、日本代表攻撃陣をけん引した久保が、今回初のノミネートを果たした。
同賞に日本人選手がノミネートされるのは、2022年のブライトン所属MF三笘薫以来3年ぶり。過去には、2012年に当時マンチェスター・ユナイテッドに所属していたMF香川真司(現:セレッソ大阪)、2013年に当時インテルに所属していたDF長友佑都(現:FC東京)、2016年に当時レスターに所属していたFW岡崎慎司、2018年に当時フランクフルトに所属していたMF長谷部誠と、4名の日本人選手が受賞経験を持つ。今回、久保が受賞を果たせば、日本人選手としては5人目の受賞選手が誕生する。
久保のほかには、2024-25シーズンはインテルでプレーし、現在はオリンピアコスに所属するイラン代表FWメフディ・タレミ、パリ・サンジェルマン(PSG)に所属する韓国代表MFイ・ガンインがノミネートされた。昨年、4年ぶり4度目の受賞を果たしたロサンゼルスFC所属の韓国代表FWソン・フンミンは、今回は落選した。
一方、昨季より新設された女子部門のAFCアジア年間最優秀国際選手賞では、マンチェスター・シティで活躍するなでしこジャパン(日本女子代表)のMF長谷川唯が、昨年に続いて2年連続のノミネート。同様に、チェルシーでプレーする同FW浜野まいかも候補に名を連ねており、ノミネートされた3選手のうち、2名がなでしこジャパンの選手となった。
アジア圏内のクラブチームで活躍する選手を対象としたAFC年間最優秀選手の候補では、男子部門で日本人選手の選出はなかったものの、女子部門では三菱重工浦和レッズレディースに所属するなでしこジャパンDF高橋はなが選ばれた。高橋はAFC女子チャンピオンズリーグ2024-25で浦和の準々決勝進出に貢献し、2024年は皇后杯JFA全日本女子サッカー選手権大会で優勝も経験。AFCは高橋のノミネートに際し、これらの実績を紹介した。
また、女子部門のAFC年間最優秀ユース選手賞では、ノースカロライナ・カレッジに所属するなでしこジャパンのFW松窪真心がノミネートされた。
AFCアワード2025は10月16日の現地時間20時(日本時間で26時)開始予定。AFCのYouTubeでも配信される。