インテル・マイアミに所属する元スペイン代表MFセルヒオ・ブスケツが26日、自身の公式Instagram(@5sergiob)を通して、現役引退を発表した。

 ブスケツは自身の公式Instagramを通して、「みなさんとサッカーに心から感謝している。
これからもずっと、この美しい物語の一部であり続けてください」との言葉とともに、1本の動画を投稿。動画内では、「プロサッカー選手としてのキャリアに別れを告げる日がやってきたと感じている。およそ20年間の中では、僕が夢見ていたような、信じられないような物語を楽しむことができた。フットボールは僕に、ユニークな経験を、美しい旅を、素晴らしい仲間を与えてくれた」などと言葉を発した後、これまでに所属した2つのクラブ、バルセロナとインテル・マイアミ、そしてスペイン代表への感謝を伝えており、ファン・サポーターや家族へも感謝の言葉が届けられた。

 なお、現役引退の時期には触れられていないものの、メジャーリーグ・サッカー(MLS)の2025シーズン終了後になると見られている。今シーズン残りのMLSの舞台が、ブスケツの“ラストダンス”となりそうだ。

 ブスケツは1988年7月16日生まれの現在37歳。バルセロナのカンテラ(育成組織)である名門の“ラ・マシア”出身で、2008-09シーズンの第2節ラシン・サンタンデール戦で、当時のジョゼップ・グアルディオラ監督(現:マンチェスター・シティ)に抜擢され、トップチームでのラ・リーガ初出場を果たした。

 以降の活躍は言わずと知れており、“ブラウグラナ”のピボーテとして欠かせない存在に君臨。2023年夏に退団するまで、公式戦通算722試合出場18ゴール46アシストを記録しており、9度のラ・リーガ優勝、3度のチャンピオンズリーグ(CL)制覇など、合計32タイトルを獲得。デビューシーズンとなったグアルディオラ監督体制下の2008-09シーズン、ルイス・エンリケ監督(現:パリ・サンジェルマン)体制下の2014-15シーズンと、主力として2度の3冠達成にも貢献した。

 バルセロナ退団後は、バルセロナ時代のチームメイトであったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシも所属するインテル・マイアミに加入。
即座に主力の座を掴むと、加入直後に行われた2023シーズンのリーグス・カップでは優勝に貢献。2024シーズンには、MLSのレギュラーシーズンにおいて東西最多勝ち点を積み上げたクラブに贈られるサポーターズ・シールドの獲得も経験した。インテル・マイアミでは、これまでに公式戦通算105試合出場1ゴール16アシストを記録している。

 また、2009年4月のデビュー以降、スペイン代表としても長きにわたって活躍。FIFAワールドカップ南アフリカ2010では、主力として全試合にスタメン出場し、スペイン代表の初優勝に大きく貢献した。その後に行われたEURO2012でも、全試合にフル出場して、スペイン代表の大会連覇の原動力となる活躍を披露。“ラ・ロハ”の黄金期を支えた。

 これまでにFIFAワールドカップは4大会、EUROは3大会に出場。国際Aマッチ通算143試合出場2ゴールを記録した。通算出場試合数はDFセルヒオ・ラモス(現:モンテレイ)、GKイケル・カシージャス氏に次ぐ歴代3位の数字となっている。


【動画】ブスケツがピッチに別れを告げる




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