セリエA第5節が28日に行われ、ミランとナポリが対戦した。

 アントニオ・コンテ監督の下でスクデットを奪還した“王者”ナポリは今シーズンも開幕から好調を維持。
主砲ロメル・ルカクの負傷離脱というアクシデントに見舞われながらも唯一の4連勝を飾り、連覇へ向けて幸先の良いスタートを切った。一方、マッシミリアーノ・アッレグリ監督が復帰したミランは開幕節こそクレモネーゼに敗れたが、その後は3連勝としっかり立て直している。セリエAを代表する名門同士による大一番。ナポリのケヴィン・デ・ブライネとミランのルカ・モドリッチによる“司令塔対決”にも注目が集まる。

 開始早々の3分にスコアが動く。ペルビス・エストゥピニャンのパスを受けたクリスティアン・プリシッチがワンタッチで大きく左サイドのスペースへ蹴り出し、スピードに乗ったドリブルで敵陣深くまで侵入。グラウンダーの折り返しにアレクシス・サーレマーケルスが合わせミランが先制に成功した。一方、ビハインドを負ったナポリは10分、マッテオ・ポリターノのクロスを起点にミゲル・グティエレスとスコット・マクトミネイが立て続けにシュートを放つも、GKマイク・メニャンのセーブに阻まれる。

 ナポリがボール保持率を高める中、ミランは27分にカウンターからチャンスを作り、プリシッチのスルーパスに抜け出したユスフ・フォファナが相手ゴールを脅かす。その3分後にはモドリッチが起点となったビルドアップからストラヒニャ・パヴロヴィッチが左サイドを持ち上がり、グラウンダーのクロスをフォファナが落としたところをプリシッチがダイレクトで蹴り込みネットを揺らした。

 ナポリは43分、ミラン守備陣を左右に揺さぶったところからポリターノがクロスを上げ、ゴール前でフリーのアンドレ・フランク・ザンボ・アンギサが頭で合わせたが枠を捉えられず。前半は2-0で終了した。


 2点を追うナポリは54分、右からカットインしたポリターノのクロスにザンボ・アンギサが頭で合わせる。このシュートはGKメニャンに阻まれるも、こぼれ球に詰めようとしたジョヴァンニ・ディ・ロレンツォをエストゥピニャンが倒してしまい、レッドカードで一発退場に。このプレーで得たPKをデ・ブライネが沈めて1点差に詰め寄った。

 その後は数的有利のナポリが完全に主導権を握り、ミランを押し込む展開が続く。コンテ監督はロレンツォ・ルッカ、ダヴィド・ネレス、エリフ・エルマス、ノア・ラングら次々と攻撃的なカードを切るが、逆転ゴールを奪えぬままま試合は最終盤へ。90+1分にはネレスがボックス手前右から鋭いミドルシュートを放ったが枠外へ外れた。一方のミランは自陣でコンパクトなブロックを敷きつつ、時折ラファエル・レオンをターゲットとした鋭いカウンターを繰り出す。

 試合はこのまま2-1で終了し、逃げ切ったミランがナポリの連勝を止めた。次節は10月5日に行われ、ミランはアウェイでユヴェントス、ナポリはホームでジェノアと対戦する。

【スコア】
ミラン 2-1 ナポリ

【得点者】
1-0 3分 アレクシス・サーレマーケルス(ミラン)
2-0 31分 クリスティアン・プリシッチ(ミラン)
2-1 60分 ケヴィン・デ・ブライネ(PK/ナポリ)
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