FIFA(国際サッカー連盟)は、マレーシアサッカー協会(FAM)に対する処分を明らかにした。7日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。


 FIFAの“祖父母ルール”では、外国生まれのサッカー選手が、実の両親または祖父母の出身国で代表チームに出場することを認めているものの、これは代表チームが単に成績向上のために外国人選手を輸入することを防ぐことを目的としている。

 しかし、今回の報道によると、FIFAは6月にマレーシア代表がベトナム代表に4-0で勝利した後に選手たちの出場資格に関する質問を受けたことで調査を開始。FAMは今年初めにFIFAに対して所属選手7人の祖父母がペナンやマラッカなどのマレーシアの都市で生まれたことを示す出生証明書を提出していたが、FIFAの調査官らが祖父母の出生証明書の原本を入手したところ、彼らがアルゼンチンやスペインなどの国で生まれたことが示されており、いずれも選手たちの出身地と一致していることが発覚したという。

 これを受け、FIFAはFAMが出生証明書を偽造し、選手らの祖父母がマレーシア生まれであるように見せかけたことは紛れもない不正行為に当たると非難。該当する7選手に対して1年間の出場停止処分と2000スイスフラン(約38万円)の罰金処分を科したほか、FAMに対しても35万スイスフラン(約6660万円)の支払いを命じたことが伝えられている。

 一方、FAMとしてはこの不一致は事務的なミスによるもので、彼らはいずれも正当なマレーシア国民であることを主張しており、FIFAの処分に対して控訴する意向を示している模様。また、マレーシアのスポーツ大臣を務めるハンナ・ヨー氏もFIFAの調査結果が国のイメージを傷つけたことを主張し、FAMの訴えが終了するまで公式声明を出さない姿勢を示しているようだ。
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