FIFAワールドカップ26開幕まで約8カ月。日本代表はW杯出場国のパラグアイ代表、ブラジル代表との南米勢ホーム2連戦に臨む。
パラグアイ戦はパナソニックスタジアム吹田にて、10月10日(金)19時20分キックオフ。試合の模様は日本テレビ系列にて全国生中継、TVerでライブ配信される。

 9月は本番を想定したアメリカ遠征を実施し、FIFAランキング上位のメキシコ代表(0-0/△)、アメリカ代表(0-2/●)との2連戦に臨んだが、最後までゴールを奪うことができず未勝利に終わった。同一シリーズで無得点に終わったのは、2013年10月以来12年ぶり。森保一監督体制では初となった。また今年3月のサウジアラビア代表戦(0-0/△)、6月のオーストラリア代表戦(0-1/●)と、アジア最終予選で上位を争った国々との対戦でもノーゴールに終わっており、攻撃のクオリティ改善は急務。攻撃のタクトを振るう鎌田大地は「ここ数試合、得点がうまく奪えていない試合が多いので、攻撃の部分を改善しないといけない。チャンスがあったら足を振るとか、簡単なことですけど、そういうところを頭に入れてプレーするのとしないのでは違ってくる」と意識改革を訴えている。

 4大会ぶり9回目のW杯出場権を掴んだパラグアイは、予選18試合を戦い7勝7分け4敗・14得点10失点の5位。得点数は南米予選ワースト3位タイの一方、失点数は首位アルゼンチン代表と並び2位と“投高打低”が特徴だ。特に2024年8月に就任したグスタボ・アルファロ監督就任以降は、6勝5分け1敗と粘り強い戦いを見せている。日本代表の長谷部誠コーチも「ブラジルとやるより、パラグアイとやる方が難しい試合になる可能性もなくはないなと思っている」とその戦いぶりに一目置く。
「堅守のイメージはありますが、僕たちのクオリティなら打ち破れると思っています。チャンスはあるので、そこでしっかりと決める準備をしたい」とは9番を新たに背負うストライカーの町野修斗の言葉。9月の反省を生かし、堅守・パラグアイを打ち破っていきたい。

日本代表vsパラグアイ代表 予想スタメン


 公式会見に登壇した森保一監督は「これまでの戦いの中でコアメンバー、常連組という選手はいますが、W杯に向けて絶対的なベストメンバーは決まっていません。明日勝つためにベストな編成をして、ブラジル戦のことを考えたい」とコメント。敵将のグスタボ・アルファロ監督も「日本はこの後ブラジル戦があるので、明日誰がピッチに立つか分からない」と話しおり、スタメン予想が非常に難しいところだ。なお、公式練習で別メニュー調整となった前田大然と久保建英は欠場が濃厚。24名でパラグアイ戦に臨むことになりそうだ。

 GKは早川友基を抜擢し、最終ラインは右から渡辺剛、谷口彰悟、安藤智哉の3バックと予想した。早川と安藤は今年7月のE-1選手権でデビューを飾っているが、メンバー編成が大きく変わる中でどのようなパフォーマンスを見せるか注目だ。右ウイングバックは存在感を増す望月ヘンリー海輝の起用が濃厚となっており、左CBに鈴木淳之介が入る場合は可変する4バックという可能性もある。中盤は田中碧と藤田譲瑠チマのコンビ。
左ウイングバックに初招集の斉藤光毅で左シャドーに相馬勇紀と予想したが、こちらはポジションが逆になる可能性もある。右シャドーに堂安律、最前線に町野修斗と予想した。

 海外組が大半を占める現在の日本代表。選手たちは先週末のリーグ戦を終え、6日・7日にかけて帰国している。予想スタメンに加えた海外組の谷口、田中、藤田、斉藤、堂安は6日からチームに合流(※同日はピッチではなく室内での調整)しており、7日帰国組と比較してコンディションに優れる選手たちと早川、望月、相馬の国内組がピッチに立つと見た。

「パラグアイの強固な守備を打ち破って得点ができれば自信になる。勝つためには得点を奪わないといけないので、得点にこだわってアグレッシブにゴールを目指して欲しい」という森保監督の期待をプレーで表現してほしい。

取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)
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