イングランド代表は9日、国際親善試合でウェールズ代表を3-0で破った。同試合のイングランド代表のスターティングメンバーには、国内の強豪として知られるマンチェスター・ユナイテッド、リヴァプール、チェルシーの選手がいずれも不在。
データサイト『Opta』によると、これは33年4カ月ぶりの出来事だという。

 イングランド代表はFIFAワールドカップ26欧州予選・グループKで5戦全勝、13得点無失点という圧巻の成績で首位を快走中。9日は欧州予選の試合が組まれておらず、ウェールズ代表との国際親善試合に臨んだ。

 試合は序盤の3分、セットプレーの流れからFWモーガン・ロジャーズが先制点を挙げると、続く11分には右からの折り返しをFWオリー・ワトキンスが押し込んでリードを広げる。攻撃の手を緩めないイングランド代表は20分、ボックス右でボールを持ったFWブカヨ・サカが、左足で強烈なシュートを突き刺し、3点差とすると、このままタイムアップを迎え、3-0で勝利していた。

 同試合、イングランド代表のスターティングメンバーは、GKにジョーダン・ピックフォード(エヴァートン)、最終ラインは右からエズリ・コンサ(アストン・ヴィラ)、ジョン・ストーンズ(マンチェスター・シティ)、マルク・グエイ(クリスタル・パレス)、ジェド・スペンス(トッテナム・ホットスパー)、中盤はエリオット・アンダーソン(ノッティンガム・フォレスト)とデクラン・ライス(アーセナル)のコンビで、2列目は右からブカヨ・サカ(アーセナル)、モーガン・ロジャーズ(アストン・ヴィラ)、アンソニー・ゴードン(ニューカッスル)、そして最前線にオリー・ワトキンス(アストン・ヴィラ)という面々だった。

 スタメンに入った全11選手がプレミアリーグのクラブで活躍する面々となったが、“ビッグ6”と称されるクラブの所属選手は、マンチェスター・シティのストーンズ、トッテナム・ホットスパーのスペンス、アーセナルのライスとサカの4名。言い換えると、マンチェスター・ユナイテッド、リヴァプール、チェルシーの選手は、今回のスターティングメンバーに不在だった。

『Opta』によると、これら3クラブ(マンチェスター・ユナイテッド、リヴァプール、チェルシー)の選手が揃ってイングランド代表のスターティングメンバーに不在だった最後の試合は、1992年6月に行われたEURO1992のグループステージ第2節・フランス代表戦だという。時間にすると実に33年4カ月ぶりの出来事だ。

 プレミアリーグで多くのクラブが台頭し、その中でイングランド代表に呼ばれる選手の所属クラブの幅が広がったことが大きな要因の1つだろう。“異例”とも“新時代の到来”とも言えるようなスタメン構成となった。



【ハイライト動画】イングランド、序盤の3ゴールでウェールズ撃破



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