試合終了間際に投入され、アディショナルタイムに起死回生の同点ゴールを決めた日本代表FW上田綺世(フェイエノールト/オランダ)が、特別な思いを語った。

 10日、日本代表はキリンチャレンジカップ2025でパラグアイ代表と対戦。
FIFAワールドカップ26出場国との対戦となった中、21分にミゲル・アルミロンに一瞬の隙を突かれ先制を許すも、26分に小川航基(NEC/オランダ)がボックス手前から強烈なミドルシュートを叩き込んで同点に追いついた。

 後半も攻勢に出た中で日本は64分に勝ち越しを許すと、1点ビハインドのまま終盤へ。89分にピッチに立った上田は、アディショナルタイム4分に右サイドからの伊東純也(ヘンク/ベルギー)のクロスをダイビングヘッドで合わせて起死回生の同点ゴールを記録。試合は2ー2のドローに終わった。

 上田はこれまで背番号9を背負っていたが、今回のシリーズから18番に変更。「憧れている父親がつけていた背番号」と変更の理由を明らかにしていた。日本代表の18番をつけてピッチに立った上田はすぐにゴールという結果を残すことに成功。「特別嬉しいです」と振り返り、「大阪まで普段から支えてくれている母と、僕が憧れている父親も来ていました。短い時間ではありましたけど、点を取って恩返しが少しできたことは、僕に取って少し達成感がありますし、嬉しいです」と、父親がスタンドで見守る前でのゴールに喜びを語った。

 今シーズンはフェイエノールトでも好調を維持し、エールディヴィジでは8試合で8ゴールを記録。「今は運も含めて良い状態」と語り、「準備をしていてもボールが来ないこともあるし、今シーズンのリーグ戦でも、こぼれ球が来たり狙っているところにクロスが来たり。上手くいっている状態です」と、噛み合ってうまく行っていると振り返った。


 この試合ではポジションを争う小川もゴールを記録。小川は上田を強くライバル視する一方で「背番号が何番だからエースという感覚は僕にはない」と語る上田。「エースの責任とかはなく、自分が18番を背負ってプレーすることが一番特別なことです」と、新たな18番を背負い、結果を残し続けることに集中するとコメント。ブラジル戦に向けては「ワントップとして与えられた時間の中で、得点もそうだしチームに貢献することを意識している」とし、「状況や空気を読んで自分に必要なことを最大限できればと思います」とピッチに立って最高のパフォーマンスを出すと誓った。

 日本代表は、14日には東京スタジアム(味の素スタジアム)でブラジル代表と対戦。地上波ではテレビ朝日系列で生中継、ネットでもABEMA、Tverでライブ配信される。


【動画】起死回生、18番背負う上田綺世がダイビングヘッド
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