パラグアイ戦では90分間フル出場したDF渡辺剛(フェイエノールト/オランダ)は、改めて先制を許したシーンについて「まず、ボールホルダーにプレッシャーがかかっていないという点。それがなぜ起こったかというと、相手がそこまで前に人数をかけていないのに全体的に下がりすぎていました」と振り返り、「失点は1人だけの責任ではないです。自分と瀬古(歩夢)がちゃんとコミュニケーション取れていれば良かったですし、(鈴木)彩艶の立ち位置も少し改善されていたら余裕があったとも思います。ボールホルダーにプレッシャーがかけられていなかったのは前線の守備ですし、1つだけではないですが、あのシーンだったらもう少しプレスをかけるべきですし、あんなに下がる必要はなかったです」と、改めて反省した。
一瞬の隙を突かれての失点となったが、その精度は3日後に対戦するブラジル代表は段違いに上だろう。10日には韓国代表と対戦したが、カウンターを含めて5ゴールを奪っての大勝。隙を突けば確実に仕留めていた。
ブラジル戦について渡辺は「試合に向けては監督が決める」とし、「最初から引くのか、今まで通り15分~20分は高い位置からプレスをかけてショートカウンターを狙うかは分かりません」とコメント。ただ、自身の考えとして「カタールワールドカップのようにビタビタに下げる時間があって、ショートカウンターを狙うということはワールドカップでは必ずやるので、それを想定した戦い方を次のブラジル戦は凄く良い相手なので先に試しておく。ブラジル戦で1回やってみるということは、個人としてはアリだと思います」と、世界最高峰の相手にワールドカップを想定した戦い方を試すこともアリだとした。
韓国戦の結果も知っている渡辺はブラジルの攻撃陣について「今のメンバーを見たら全然あり得ることだと思いますし、下手したら2桁取れる力はあると思います」と言及。
フェイエノールトではチャンピオンズリーグも経験し、高いレベルのストライカーとも対峙している。ブラジル人の特徴については「頭が違う」とヨーロッパの選手との差を語り、「パラグアイの選手もそうでしたが、自分が触れないところにボールを置くとか、ボールがないところで体をぶつけてくるとか。もう1人の選手が動くと、こっちが動きづらいという原理原則がわかっている相手はやりづらい」と、相手が嫌がることをやり続けることが大きな違いだとした。

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