現役時代にリヴァプールで活躍した元イングランド代表MFスティーヴン・ジェラード氏が、レンジャーズの監督就任に断りを入れたようだ。11日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が報じた。


 現在45歳のジェラード氏はリヴァプールのアカデミーで監督キャリアをスタートさせ、2018年夏からレンジャーズの監督に就任。2020-21シーズンは宿敵セルティックのリーグ連覇を「9」で止める無敗優勝を成し遂げた。その後はアストン・ヴィラやアル・イテファク(サウジアラビア)で監督を務めたが、どちらも成功と言えるほどの成績は収めることができず、2025年1月からはフリーが続いている。

 そんななか、今シーズン苦しむレンジャーズがジェラード監督の招へいに動いた。今夏よりラッセル・マーティン体制が発足したが、ここまで公式戦17試合で5勝6分6敗。リーグ戦では1勝5分1敗の8位と名門にあるまじき失態で、第7節フォルカーク戦のドロー後にマーティン前監督は『アイブロックス』を去ることになった。

 レンジャーズとジェラード氏は9日と10日に「開かれた建設的な協議」を続けてきたという。しかし、「ジェラード氏はこの段階での帰還は正しいタイミングではないと考えており、監督就任の議論を続けたくないことを認めた」ようだ。ただ、話し合い自体は終始前向きに行われ、双方は将来に向けて門戸を開いたままにしておくことに合意した。

 ジェラード氏の復帰が消滅した今、レンジャーズの上層部に最も感銘を与えている人物は、36歳のドイツ人指揮官ダニー・レール氏だという。若くしてライプツィヒのユースやトップチームでビデオ分析官やアシスタントコーチを務め、バイエルンやドイツ代表ではハンジ・フリック氏の副官として活躍した。2023年10月から2025年夏にかけてはシェフィールド・ウェンズデイを率い、現在はフリーとなっている。



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