AFC(アジアサッカー連盟)は16日、サウジアラビアの首都リヤドでAFCアワード2025を開催。女子部門のAFC年間最優秀選手賞に三菱重工浦和レッズレディースに所属するなでしこジャパンDF高橋はな、女子部門のAFCアジア年間最優秀国際選手賞にチェルシーでプレーする同代表FW浜野まいかがが輝いた。


 AFCアワードは1994年より実施されており、今回で通算29回目の開催。今回、名称が「AFCアワード2025」となっているが、昨年に韓国の首都ソウルで開催された式典は「AFCアワード2023」と銘打たれていた。これまでは評価対象の年度を名称としていたのに対し、今年からは式典開催年を冠したと予想される。

 高橋が勝ち獲ったAFC年間最優秀選手賞は、アジア圏内のクラブチームで活躍する選手を対象とした賞。高橋はAFC女子チャンピオンズリーグ2024-25で浦和の準々決勝進出に貢献し、2024年は皇后杯JFA全日本女子サッカー選手権大会で優勝も経験。なでしこジャパンとしても、パリオリンピック2024で全4試合のピッチに立ち、2025 SheBelieves Cupでもなでしこジャパンの初優勝に貢献。これらの実績が評価され、初受賞を果たした。

 高橋は歴代19人目の受賞となる。日本人選手としては、元なでしこジャパンMF澤穂希氏(2004年、2008年)、同MF原菜摘子氏(2005年)、同MF宮間あや氏(2011年、2012年、2015年)、なでしこジャパンDF熊谷紗希(2019年)、同FW清家貴子(2023年)に続く6人目の受賞者となった。

 なお、男子部門では日本人のノミネートはなく、今回はアル・ヒラルに所属するサウジアラビア代表MFサレム・アル・ドサリが受賞した。同選手は2024-25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリートでは得点王に輝き、FIFAクラブワールドカップ2025ではアル・ヒラルのベスト8入りに貢献。アル・ドサリは2022年以来の受賞で、元日本代表MF中田英寿氏、カタール代表MFアクラム・アフィフ(現:アル・サッド)、元ウズベキスタン代表FWセルヴェル・ジェパロフ氏に続いて、史上4人目となる2度目の受賞を果たした。


 また、AFCアジア年間最優秀国際選手賞はアジア出身選手ながら、アジア以外のクラブチームで活躍する選手を対象としている。女子部門は前回より新設。今回、マンチェスター・シティで活躍するなでしこジャパンMF長谷川唯もノミネートされていたが、最終的には浜野が初受賞を果たした。浜野はなでしこジャパンの一員として、前記のパリ五輪や2025 SheBelieves Cupで活躍したほか、所属クラブのチェルシーでも公式戦30試合出場6ゴール3アシストを記録し、国内3冠達成を経験していた。

 一方、男子部門のAFCアジア年間最優秀国際選手賞は、パリ・サンジェルマンに所属する韓国代表MFイ・ガンインが初受賞。現在はバイエルンに所属する同代表DFキム・ミンジェ、現在はロサンゼルスFCに所属する同代表FWソン・フンミンに続き、3年連続で韓国代表選手が栄冠に輝いた。同部門にはレアル・ソシエダに所属する日本代表MF久保建英もノミネートされていたものの、惜しくも受賞を逃し、日本人選手5人目の受賞選手誕生とはならなかった。

 同様に、女子部門のAFC年間最優秀ユース選手賞ににノミネートされていたノースカロライナ・カレッジ所属のなでしこジャパンFW松窪真心も、受賞を逃した。


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