ラ・リーガに所属する選手は、リーグ戦の国外開催決定に抗議するため、スペイン各地で行われる第9節の試合で抗議の意を示すようだ。17日、スペイン『アス』が報じている。


 スペインサッカー連盟(RFEF)およびイタリアサッカー連盟(FIGC)が、国内リーグ戦の国外開催に関する要請を行ったことを受け、欧州サッカー連盟(UEFA)は6日、FIFAの関連規定が明確でないことを理由に例外的な承認を発表。これにより、ラ・リーガではビジャレアル対バルセロナが12月にアメリカ・マイアミで、セリエAではミラン対コモが来年2月にオーストラリア・パースで開催されることが決定した。

 しかし、この決定に対してスペインサッカー選手協会(AFE)は17日午後、「リーグの透明性・対話・一貫性の欠如に抗議する」と声明を発表。1部所属クラブのキャプテン全員が合意し、第9節全試合で抗議活動を実施することが明らかとなった。17日に行われた、第9節最初の試合であるオビエドvsエスパニョールの一戦では、試合開始の笛から15秒間、抗議の意を示すために選手たちはプレーを行わなかった。しかし、テレビ中継では最初の25秒間をスタジアムの外観を映し、抗議の様子が放送されることはなかった。

 また、この試合でプレーしたエスパニョールのレアンドロ・カブレラは、「先週にラ・リーガ側との会合を要請したが実現しなかった。さらに彼らはチケットの販売開始後の再来週に会合を希望している」とリーグ側の対応を批判。「我々が示したかったのは、リーグとAFEの意見の相違だけだ。彼らがスタジアムの屋根の映像を流したのも、正直理解できない」と、試合映像が放映されなかったことに対する不満も述べている。

 なお、『アス』によると抗議活動は、オビエドvsエスパニョールの試合にとどまらず、第9節の全試合で行われるとのこと。AFEは「選手たちの承認を得ていないプロジェクトを断固として拒否する。
協会に対してはあらゆる情報の共有、選手の懸念への対処、労働権の保護と現行規則の遵守を会合の際の交渉に求める」と非難の声明を出している。
編集部おすすめ