プレミアリーグ第9節が25日に行われ、リヴァプールは敵地でブレントフォードと対戦した。

 昨季のプレミアリーグ王者であるリヴァプールは、今季のプレミアリーグ開幕から公式戦で7連勝と絶好のスタートを切ったが、9月27日に行われた第6節でクリスタル・パレスに1-2で敗れると、ここからCLも含めた公式戦で泥沼の4連敗。
しかしながら、22日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第3節でフランクフルトを5-1で破って連敗を止めており、今節はプレミアリーグでも4試合ぶりの白星を目指す。

 対するブレントフォードは、ここまで3勝1分4敗の成績で、ボトムハーフの14位に甘んじているが、第4節ではチェルシーと2-2のドローゲームを演じると、第6節ではマンチェスター・ユナイテッドを3-1で破るなど、ここまでのシーズンは決して悪くない。今季、ホームゲームでは第7節のマンチェスター・シティ戦(●0-1)でしか黒星を喫していないが、今節は昨季王者撃破となるか。

 リヴァプールに所属する遠藤航がベンチスタートとなった試合は、キックオフ直後に動く。ブレントフォードは5分、マイケル・カヨデの“飛び道具”であるロングスローでゴール前にボールを放り込むと、ニアサイドにポジションを取ったクリストフェル・アイェルが頭で逸らし、最後はダンゴ・ワッタラがボレーシュートを沈める。ブレントフォードの“十八番”が炸裂する形で、ホームチームが先手を取った。

 リヴァプールとしては敵地でビハインドを追う展開を強いられたが、10分にはボックス内でコーディ・ガクポからのスルーパスを呼び込んだモハメド・サラーがゴールに迫る。以降もガクポやウーゴ・エキティケらがチャンスに絡み、ガクポが倒されてあわやPKかと思われる場面もあったが、笛は吹かれることなく時計の針が進む。

 前半もアディショナルタイムに入ろうとかという45分、ブレントフォードはエキティケのパスが乱れたところから、ボールを拾ってカウンターへ転じる。ミッケル・ダムスゴーの背後を通すパスで、ケヴィン・シャーデがラインブレイクすると、GKギオルギ・ママルダシュヴィリとの1対1でも冷静にフィニッシュ。見事なカウンターアタックで、ブレントフォードがリードを広げた。

 だが、リヴァプールもこのままハーフタイムに入ることは許さない。
前半アディショナルタイム、敵陣右サイドでボールを持ったフロリアン・ヴィルツからのスルーパスで、高い位置を取ったコナー・ブラッドリーがグラウンダーのボールを折り返すと、ニアサイドに飛び込んだエキティケがスルーし、最後はミロシュ・ケルケズが右足で流し込む。“サイドバック→サイドバック”の攻撃で、リヴァプールが1点を返して前半を終えた。

 後半に入ると、立ち上がりの時間帯にはブレントフォードが複数回にわたってゴールを脅かしたが、GKママルダシュヴィリの好セーブもあって、3点目は奪えない。

 決して悪くない流れで迎えた56分には、ボックス右の位置でボールを受けたワッタラが、フィルジル・ファン・ダイクに倒される。主審は1度、エリアの外での接触と判断し、フリーキックを宣告したものの、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)を経て判定が変更。ブレントフォードにPKが与えられると、イゴール・チアゴが冷静に流し込み、リードを広げることに成功した。

 リヴァプールはなんとか反撃の体制を整えようと試みるが、攻撃が噛み合わないまま終盤に向かっていく。89分にはドミニク・ソボスライが敵陣右サイドで相手のパスを引っ掛け、ボックス内でパスを受けたサラーが右足でシュートを叩き込み、1点を返したが、リヴァプールの反撃はここまで。試合は3-2でタイムアップの笛が吹かれた。

 この結果、ブレントフォードがプレミアリーグで今季初の連勝を記録。リヴァプールとしては、CLで公式戦の連敗こそ止めたものの、プレミアリーグでは2021年4月以来、およそ4年半ぶりの4連敗となった。なお、遠藤に出番はなかった。


 この後、両チームはミッドウィークにカラバオ・カップ(EFLカップ)4回戦が控えている。リヴァプールは29日に鎌田大地が所属するクリスタル・パレスと、ブレントフォードは28日にグリムズビー・タウンと、それぞれ対戦する。

【スコア】
ブレントフォード 3-2 リヴァプール

【得点者】
1-0 5分 ダンゴ・ワッタラ(ブレントフォード)
2-0 45分 ケヴィン・シャーデ(ブレントフォード)
2-1 45+4分 ミロシュ・ケルケズ(リヴァプール)
3-1 60分 イゴール・チアゴ (PK/ブレントフォード)
3-2 89分 モハメド・サラー(リヴァプール)


【ハイライト動画】ブレントフォードが本拠地でリヴァプール撃破









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