セリエA第8節が26日に行われ、ラツィオとユヴェントスが対戦した。

 ここまで波に乗り切れていない名門同士が今シーズン最初の直接対決を迎える。
約15カ月ぶりに電撃復帰したマウリツィオ・サッリ監督率いるラツィオは、ここまで2勝2分3敗と黒星が先行しており、前節終了時点で12位に低迷。一方、久々のスクデット奪還を目指すユヴェントスは前節コモに敗れてセリエAにおける今シーズン初黒星を喫し、現在は公式戦7試合未勝利と苦境に陥っている。名門対決を制し、浮上のきっかけを掴むのはどちらのチームになるだろうか。

 スコアが動いたのは9分、ラツィオが先制する。ユヴェントスのGKマッティア・ペリンが蹴ったボールをジョナサン・デイヴィッドが頭で落とすも味方には繋がらず。トマ・バシッチがボックス手前から左足を振り抜くと、ディフレクトしたシュートがゴール右隅に吸い込まれた。ミスから失点したユヴェントスは21分、ウェストン・マッケニーが右サイドへ広げ、フランシスコ・コンセイソンのクロスにアンドレア・カンビアーゾが合わせたが、シュートは枠を外れる。

 ボール保持率でラツィオを大きく上回り、幅を使った攻撃からチャンスをうかがうユヴェントス。34分にはトゥーン・コープマイネルスの鋭い縦パスをカンビアーゾが内側に絞って収め、ボックス内左へスルーパスを送る。デイヴィッドが抜け出してフィニッシュに持ち込んだが、距離を詰めたGKイヴァン・プロヴェデルに阻まれ、得点とはならなかった。前半はこのまま1-0で終了する。

 後半開始と同時に「10番」を背負うケナン・ユルディズを投入したユヴェントスだが、ボールを握りながらも最終局面でラストパスやフィニッシュの精度を欠き、なかなか決定機を作ることができない。
75分にはスローインのクイックリスタートからフィリップ・コスティッチがクロスを上げ、ケフレン・テュラムのヘディングシュートが枠を捉えたが、GKプロヴェデルに阻まれた。

 対するラツィオは79分にカウンターから決定機を創出。ブライユ・ディアのポストプレーを受けたマテオ・ゲンドゥージは右サイドのスペースへ展開し、グスタフ・イサクセンがドリブルからカットインして左足を振ったが、シュートは惜しくも枠の左へ外れた。後半は互いにゴールネットを揺らすことができず、試合は1-0で終了。ラツィオが3試合ぶりの白星を手にした一方、ユヴェントスは公式戦8試合未勝利となった。

 次節、ラツィオは10月30日にアウェイでピサ、ユヴェントスは29日にホームでウディネーゼと対戦する。

【スコア】
ラツィオ 1-0 ユヴェントス

【得点者】
1-0 9分 トマ・バシッチ(ラツィオ)
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