湘南ベルマーレは31日、トップチームの山口智監督が2025シーズン限りで退任することを発表した。

 J1で8年目のシーズンをスタートさせた今季、湘南は2025明治安田J1リーグでクラブ史上初の開幕3連勝と上々のスタートを切ったが、以降は足踏みが続く。
6月から7月にかけては、日本代表DF鈴木淳之介(現:コペンハーゲン)、DF畑大雅(現:シント・トロイデン)、FW福田翔生(現:ブレンビー)と、主力が次々と海を渡った。5月11日に行われた第16節の東京ヴェルディ戦(○2-0)を最後に白星から見放されると、今月26日の第35節アビスパ福岡戦(0-1)の後、19戦未勝利となり、同試合の結果を受けて、J2降格が決まった。

 湘南が降格を喫するのは、2016シーズン以来9年ぶり。来季は2017シーズン以来となるJ2の戦いに身を置くこととなる。なお、Jリーグのシーズン移行に伴い、湘南は2026年の上半期は明治安田J2・J3百年構想リーグを戦い、同年下半期から2026-27シーズンのJ2リーグに参戦する。

 このような状況を受けて、シーズン閉幕を待たずに、山口監督の解任が決定した。現役時代、ガンバ大阪ジェフユナイテッド千葉京都サンガF.C.で活躍した山口監督は、現役引退後に古巣のG大阪で強化部の強化担当やトップチームのヘッドコーチ等の職務を歴任し、2021年より湘南のコーチに就任。同年9月からは、当時の浮嶋敏前監督の退任に伴い、湘南で指揮官を任された。就任後は毎シーズンにわたって残留争いに巻き込まれながら、シーズン終盤に“残留力”を発揮してJ1に踏みとどまり続けたが、今季は奇跡を起こせなかった。

 山口監督からのコメントについては、2025明治安田J1リーグの全日程終了後に改めて伝えられる予定。現時点では、坂本紘司代表取締役社長がクラブを代表して、次のようにコメントを発表した。

「山口監督には2021年9月の就任以来、4年以上にわたりチームの指揮を執っていただきました。
クラブがこれまで培ってきたアイデンティティに新たなサッカー文化を融合させ、選手を成長させながら勝利を目指すという、大変難しいミッションに果敢に挑戦し続けてくださいました」

「在任期間中は強い責任感と揺るぎない献身をもってチームを導き、特に今シーズンは非常に厳しい状況が続く中でも山口監督は情熱を失うことなく、最後まで選手とともに立ち向かってくださいました」

「これまでの多大なご尽力とクラブへの貢献に、心より感謝申し上げます。クラブとしては、これからも成長を続けるため、新たな指揮官を迎える決断をいたしました。山口監督のこれまでの歩みに敬意を表するとともに、今後のご活躍をクラブ一同、心よりお祈り申し上げます」

「今シーズン残り3試合におきましても、皆さまへ一つでも多くの勝利を届けるため、クラブ一丸、全力を尽くす所存でございます。引き続きご声援を賜りますようお願い申し上げます」


【ハイライト動画】湘南、福岡に敗れてJ2降格が決定



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