セリエA第11節が7日に行われ、ピサがクレモネーゼとの昇格組同士の対戦を制して今季初勝利を挙げた。イタリアメディア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』が伝えた。


 ピサは経営破綻によるセリエDからの再出発など波乱万丈の歴史を辿り、今季より1990-91シーズン以来となるセリエAの舞台を戦っている。昇格に導いたフィリッポ・インザーギ前監督からアルベルト・ジラルディーノ現監督へ、セリエAとイタリア代表で活躍した点取り屋同士の間でバトンが渡ると、開幕10試合は6分4敗のスタートとなった。

 そして、ホームのクレモネーゼ戦では75分にイドリッサ・トゥーレが挙げた1点を守り抜き、接戦を制して待望の初白星を挙げた。ピサにとっては1991年5月に行われたバーリ以来、34年ぶり、1万2598日ぶりとなるトップリーグでの勝利となった。

 ピサのキャプテンを務めるアントニオ・カラッチョーロは試合後、「冗談で、僕たちはもう勝つことに慣れてないって話してたんだ。昨シーズンはよく勝っていたけど、今シーズンはまだ勝てていなかったからね。もっと勝つべきだった試合もあったけど、今は勝って前に進むことが大事なんだ。たぶん、ようやく壁を破れたんだと思う。とにかく、5試合連続で勝ち点を稼ぎ、最終戦で勝利して(代表ウィークの)中断を迎えるのは、僕たちにとって良いことだよ」と、初勝利に胸を撫で下ろした。

 ジラルディーノ監督も「ボトルを開けたよ!」と感無量の様子だ。「必要だった。チームと選手たちへの贈り物だ。
彼らはここ数カ月の間に見せていたその姿勢と意志でそれを勝ち取った。私たちは苦しむことを知っていた。楽しみながら苦しんだのだ。これは非常に重要な側面だ。このチームは苦しむことを知っており、向上心を持ち、耳を傾ける。これらはすべて、監督の仕事をやりやすくしてくれる側面だよ」と、献身的なチームの勝利に喜びを爆発させた。

 24日に行われる次節もサッスオーロとの昇格組対決。ピサは1990年9月以来の1部リーグ戦連勝を目指す。


【ハイライト動画】ピサvsクレモネーゼ

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