群雄割拠のプレミアリーグで昇格組のサンダーランドが旋風を巻き起こしている。

 昨シーズン、昇格プレーオフの末に9年ぶりのプレミアリーグ復帰を決めた“ブラックキャッツ”は、ここまでの11試合を5勝4分2敗という成績で終え、アーセナル、マンチェスター・シティ、チェルシーに次ぐ4位につけている。
直近では、今シーズン開幕からわずか3失点しか喫していなかったアーセナルから2点を奪ってのドローゲームを演じ、ミケル・アルテタ監督率いるチームの連勝と連続無失点記録に終止符を打った。

 好調のチームを牽引するのが、今夏にレヴァークーゼンから2000万ユーロ(約37億円)で加入したスイス代表MFグラニト・ジャカだ。かつてアーセナルでも活躍した33歳は、レジス・ル・ブリ監督からキャプテンに任命され、ここまで行われた11試合すべてにフル出場。1ゴール3アシストをマークしているほか、イギリスメディア『BBC』によると、チャンス創出数やデュエル勝率などでチーム屈指の数字を残しているという。

 かつてマンチェスター・ユナイテッドやエヴァートンで活躍した元イングランド代表MFウェイン・ルーニー氏は「彼はおそらく今シーズン最高の補強だ。素晴らしい活躍を見せている」と、サンダーランドを牽引するジャカを絶賛。同選手のこれまでのキャリアを踏まえた上で、次のように言葉を続けている。

「アーセナルでファンと衝突し、それでもクラブのためにプレーし続けたことは彼の性格を物語っている。そうしたことを乗り越え、アーセナルで結果を残し、レヴァークーゼンでは10年以上ぶりにバイエルンを破ってタイトルを獲得した。これらは彼がいかに優れた選手であるかを示している。サンダーランドには若手選手が多いが、彼はまるで父親のような存在で、キャプテンとして監督との橋渡し役になっている。彼の経験が監督や選手にとって大きな助けになっていることは間違いない」

 インターナショナルマッチウィーク後にはフルアム戦とボーンマス戦を経て、リヴァプール、マンチェスター・シティと対戦するサンダーランド。
近年プレミアリーグの覇権を争い続けてきた2チーム相手にどのような戦いを見せるだろうか。
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