セリエA第12節が23日に行われ、インテルとミランが対戦した。

 歴史と伝統の詰まった『ミラノ・ダービー』の幕が上がる。
2シーズンぶりの覇権奪還を目指すインテルは前節終了時点で8勝3敗を記録し、勝ち点「24」を獲得。前節終了時点での順位表では首位に立っていたが、今節を既に消化したナポリ、ローマが勝ち点「3」を積み上げたため、試合前の時点ではローマが暫定首位にいる状況だ。現在はチャンピオンズリーグ(CL)も含めた公式戦4連勝中で、この勢いをインターナショナルマッチウィーク明けも維持できるか。

 対するミランも、今夏にマッシミリアーノ・アッレグリ監督を再び招へいし、4年ぶりにスクデットを取り戻すための戦いをスタートさせた。前節終了時点での成績は6勝4分1敗。開幕戦のクレモネーゼ戦(●1-2)を最後に黒星はなく、着実にポイントを積み上げ、インテルと勝ち点差「2」の状況でダービーマッチを迎えた。

 そんな両者によるゲームは、序盤から一進一退の攻防戦が繰り広げられる。インテルが徐々にチャンスの数を増やす中、27分にはハカン・チャルハノールの蹴った左コーナーキックから、フランチェスコ・アチェルビがヘディングシュートを放ったが、ここはゴールポストに直撃。前半終盤に差し掛かった38分には、右サイドに流れたニコロ・バレッラのクロスボールをマルクス・テュラムが頭で繋ぎ、最後はラウタロ・マルティネスがボレーシュートを放ったが、ここはGKマイク・メニャンがなんとか手で触り、ポストに当たって枠を外れた。

 対するミランも41分、ゴール前のセカンドボールに反応したアレクシス・サーレマーケルスが思い切り良く左足を振ったが、シュートは枠の上。前半はこのままスコアレスで終了した。

 後半に入ると、立ち上がりの54分にスコアが動く。
中盤での奪い合いでユスフ・フォファナがボールを奪い、セカンドボールをアドリアン・ラビオが縦へ繋ぐと、ラファエル・レオンからの落としを受けたフォファナが前線へ持ち運ぶ。横パスからサーレマーケルスが右足でミドルシュートを放つと、GKヤン・ゾマーにセーブされたものの、こぼれ球をクリスティアン・プリシッチが押し込む。ミランが先手を取った。

 このままミランが1点をリードしたまま時計の針が進んだが、69分にはこの試合最大の絶好機が到来。ペナルティエリア右でボールを収めたマルクス・テュラムが、縦への持ち出しからクロスボールを送ると、遅れてストラヒニャ・パヴロヴィッチの足裏が入る。OFR(オンフィールドレビュー)の末、インテルにPKが与えられた。キッカーを務めたチャルハノールはゴール左下を狙ったが、このシュートはGKメニャンが駆け引きを制してセービング。前半から再三のビッグセーブを見せていた守護神が躍動し、ミランが難局を乗り切った。

 試合はこのままタイムアップ。この結果、ミランが2試合ぶりの白星を手にした。今節を既に消化したローマが勝利しているため、現時点での順位表は首位がローマ、2位がミラン、3位がナポリ、4位がインテルという状況。依然として上位陣は混戦模様だ。
一方、インテルは5試合ぶりの黒星を喫した。

 この後、インテルは26日、CL・リーグフェーズ第5節でアトレティコ・マドリードの本拠地に乗り込む。一方、ミランは29日、次節のセリエAでラツィオをホームに迎える。

【スコア】
インテル 0-1 ミラン

【得点者】
0-1 54分 クリスティアン・プリシッチ(ミラン)


【動画】プリシッチの先制ゴール&メニャンのPKストップ





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