柏レイソルは15日、浦和レッズからMF大久保智明が完全移籍で加入することをクラブ公式サイトで発表した。

 現在27歳の大久保は、東京ヴェルディの育成組織と中央大学を経て、2021年から浦和に加入した。
これまで公式戦通算151試合に出場し、6ゴールを記録。天皇杯とAFCチャンピオンズリーグ優勝、FIFAクラブワールドカップ出場を経験してきた。しかし、2025シーズンは金子拓郎らの加入により、大久保は公式戦出場20試合のうち先発5回にとどまった。

 大久保は2021年と2022年に師事したリカルド・ロドリゲス監督、元チームメイトのMF小泉佳穂と柏で再会を果たすことになった。熾烈な優勝争いの末に2025シーズンを2位で終えた柏が、悲願のタイトル獲得へ左利きのドリブラーをチームに加えることになった。

 大久保は柏加入に際し、同クラブの公式サイトを通じてコメント。次のように意気込みを示した。

「柏レイソルの皆様、はじめまして。このたび、浦和レッズから加入することになりました大久保智明です。このクラブの一員として闘えることを、大変嬉しく思います。これまで培ってきたすべてをピッチで表現し、柏レイソルの勝利のために全力を尽くします」

 また、退団する浦和のクラブ公式サイトでもコメントを発表し、5年間の感謝を綴った。

「浦和を愛するみなさまへ このたび、柏レイソルへ完全移籍することとなりました。
特別指定期間を含め、6年半という長い時間、本当にありがとうございました。直接お別れをお伝えすることができず、申し訳ありません」

「毎朝、大原に向かうと、警備の方が迎えてくださり、クラブハウスやロッカーは常にきれいに整えられている。練習着は洗濯され、畳まれて用意され、整備されたグラウンドでサッカーができる。平日にも関わらず多くのファン・サポーターのみなさまが練習を見に来てくださり、練習後には栄養満点の食事が用意されている。この環境は決して当たり前ではなく、毎日変わらず準備してくださっている方々のおかげだと、心から感じています。本当にありがとうございました。みなさまの支えがあり、何不自由なく、楽しくサッカーに取り組むことができました」

「天皇杯優勝、ACL優勝、そしてその夜に浦和の街でみなさまと喜びを分かち合った時間は、今でも鮮明に思い出しますし、僕の一生の財産です。こうした素晴らしい経験ができたのは、パートナーのみなさま、ホームタウンのみなさま、後援会のみなさま、クラブスタッフのみなさま、そしてどんな試合でも、どんなに遠い場所でも、毎試合熱く応援してくださったファン・サポーターのみなさまのおかげです。また、僕の一つの夢であったプロサッカー選手になるという夢を叶えてくださった浦和レッズには、心から感謝しています。浦和レッズで過ごした日々は、サッカー選手としてだけでなく、一人の人間としても大きく成長させてくれました」

「その中でもサポーターのみなさまには、期待に応えられず、たくさんのストレスを与えてしまったことを申し訳なく思っています。応援され、名前を呼ばれる選手になれなかったのは、全て自分の実力不足です。それでも、浦和に全力を注いできたことに悔いはありません」

「そして何より、僕のユニフォームを掲げてくださったみなさま、浦和の街で声を掛けてくださったみなさまに、何度も救われ、支えられてここまで来ることができました。
本当にありがとうございました。これからも浦和レッズのさらなる発展と、みなさま一人ひとりの幸せを心から願っています。本当にありがとうございました。 大久保智明」
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