Jリーグで経験を積んだスペイン人指導者が南米屈指の名門を支えている。

 FIFAインターコンチネンタルカップ2025決勝が17日に行われ、欧州王者パリ・サンジェルマン(PSG/フランス)と南米王者フラメンゴ(ブラジル)が対戦した。
38分にデジレ・ドゥエのクロスにフヴィチャ・クヴァラツヘリアが合わせてPSGが先制するも、62分にジョルジーニョがPKを決めて試合は振り出しに。延長含めた120分間で決着がつかずPK戦へ突入すると、マトヴェイ・サフォノフが5本中4本を止める活躍を見せ、PSGが“2代目王者”となった。

 惜しくも優勝を逃したものの、昨シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)を圧倒的強さで制したPSGをあと一歩のところまで追い詰めたフラメンゴ。率いるのはかつてアトレティコ・マドリードやチェルシーで活躍し、ブラジル代表で通算44キャップを誇るフィリペ・ルイス監督だ。昨年1月に指導者として古巣に帰還した40歳は同年9月にトップチームの指揮官に就任。ここまで58勝21分10敗という戦績を誇り、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエAや南米最強の座を決めるコパ・リベルタドーレスをはじめ、すでに合計7つのタイトルをもたらしている。

 “将来の名将”として期待されるF・ルイス監督をアシスタントコーチとして支えているのが、Jリーグとも馴染みの深いイバン・パランコ氏だ。スペインはカタルーニャ州出身の45歳はバルセロナのスクールコーチなどを経て、2017年にミゲル・アンヘル・ロティーナ監督率いる東京ヴェルディのコーチに就任。その後もロティーナ監督の“右腕”としてセレッソ大阪清水エスパルスヴィッセル神戸のヘッドコーチを歴任し、Jリーグの舞台で約5年半に渡って活躍した。

 日本を離れたパランコ氏は、2024年3月に仕事を始めたフラメンゴでF・ルイス監督と出会う。40歳の青年指揮官と時を同じくしてU-17チームからU-20チーム、そしてトップチームへと内部昇格し、現在は南米最強チームを支えている。
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