ロサンゼルス・ギャラクシーに所属するDF山根視来が取材に応じ、メジャーリーグサッカー(MLS)挑戦2年目を振り返った。

 山根は2024年に川崎フロンターレからロサンゼルス・ギャラクシーに移籍。
加入初年度からレギュラーに定着し、リーグ戦33試合4アシストを記録。ウェスタン・カンファレンスを2位で終えると、年間王者を決めるMLSカップ決勝ではニューヨーク・レッドブルズを下し、10年ぶり6度目の優勝を果たした。

 2025年もレギュラーとして31試合に出場し、第32節のシアトル・サウンダーズ戦では、待望の初ゴールもマークした。しかし、チームはウェスタン・カンファレンス(15チームで争うリーグ戦)で14位と低迷。「昨年、優勝はしましたけど、不安定な部分はありました。さすがにここまで悪くなるとは思わなかったです。立ち返る場所がなかった」という。またMLSの特色の一つが降格制度がない点だ。「Jリーグの残留争いや昇格プレーオフでは、すごいプレッシャーがかかると思います。その中で勝ちにつながるプレー選択をしなければいけない空気感があったので、そのあたりは良くも悪くも違うなと感じました」と振り返ってくれた。

 山根が感じるMLSの最大の特長は“個の力”だ。「ぜひテレビなどで一回見てください。
個の能力がマジですごい。組織的にはJリーグの方がすごいと思いますけど、怪物みたいな人が出てきます(笑)」と力説する。インテル・マイアミでプレーするリオネル・メッシやルイス・スアレスといった、圧倒的な個を持つ選手も活躍するMLS。山根は日本との違いについて、次のように語った。

「Jリーグや日本代表でプレーしていた時は、コンビネーションだったりチームメイトと協力し合うことが多かった。けど、自分が一人で海外に出て強く感じたのは、自分で何かをしないといけないという状況がすごく多いこと。自分は自分の仕事を全うするという感じです。それはすごく強いですし、より個としての能力が試されています」

「日本人はテクニックがあって、パスをつなぐことをすごく好む傾向にあると思います。けど、その考え方自体がそもそも違う。ゴールに速く向かう、ボールを奪ったら前にスプリントしてゴールに向かう。あとは1対1で勝つというのがすごく好き。そういった違いをすごく感じています」

 アメリカでの生活にもすでに順応した。
「家を決めるまでが一番大変でしたね。公共料金の契約も自分で行きました。おばちゃんにキレられながら(笑)」と回想しつつ「今は何不自由なく生活できています。そこは成長した」と語る。語学面でも「自分の中で喋れているとは思わないですが、喋れない人から見たら喋れていると思うはず」と手応えを口にする。

 またロサンゼルス・ギャラクシーの胸スポンサーを務めるハーバライフ社と、個人スポンサー契約を締結。「2年前から練習後に(プロテインを)飲んでいたのですが、体作りを変えていくというところで、栄養士とコミュニケーションを取るようにしています。そういった変化は自分の中で感じています」。さらなるパワーアップを期して、自身3年目のMLSに挑む構えだ。

取材協力=ハーバライフ・オブ・ジャパン
取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)


【ゴール動画】山根視来、アメリカでの初ゴール!

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