モンテレイに所属するMFセルヒオ・カナレスが、“古巣”ベティスへの思いを語った。

 カナレスが「僕の人生のなかでみんなのことを決して忘れないから、僕のことを忘れないでいて」とベティコに別れを告げた夏から、もうすぐで2年半が経過しようとしている。
現在メキシコでプレーする“カンタブリアの天才児”は、ラシン・サンタンデールに彗星の如く現れ、一気にレアル・マドリードへと駆け上がった後、計3度に渡る両膝の大ケガでどん底にまで転落したが、2018年夏に加入したベティスで復活。クラブ在籍5年で、公式戦通算207試合に出場し39得点30アシストを記録したほか、2021-22シーズンには17年ぶりのコパ・デル・レイ優勝にも大きく貢献した。また、スペイン代表デビューを果たしたのも、“ヴェルディブランコ”のシャツに袖を通していた、28歳の頃だった。

 そんなカナレスが、退団後初めて『ルイス・デル・ソル・トレーニングセンター(ベティスの練習場)』を来訪。約2年半ぶりに帰ってきた同選手は、「とてもワクワクしている。(ベティスを)離れてから戻ってくるのが、初めてだからね。戻る準備がすぐにはできなかったから、こんなにも時間がかかってしまったと思う。でも、本当に楽しみにしていた。感慨深いよ」と去来。続けて「僕がいた当時のメンバーはあまり残ってないけど、ここにはとても懐かしい思い出がある。素晴らしい友人たちに会えたし、クラブを支えてくれるスタッフや関係者にも感謝の気持ちでいっぱいだ。みんなからの愛情に心からね」と胸中を明かしている。


 また、「ベティスの試合はいつも見ているよ」と口にしたカナレスは、「僕はメキシコのベティコさ。今シーズンのチームと、その成長ぶりにはとても期待が持てるんだ。きっとこれから、さらに良くなるだろう。今年は素晴らしい結果を残せることを強く願っている」とここまでの戦いぶりに賛辞を送っている。

 モンテレイとの現行契約が来夏に満了を迎えるカナレス。34歳(来年2月に35歳となるが)という年齢は、かつてホアキン・サンチェス氏がフィオレンティーナからベティスに復帰したときと同じ年齢だ。キャリアの“再起”を果たした、ベティスでの第2章はあるのだろうか。はたまた、キャリアの“スタート”を切った、ラシン・サンタンデール(復帰の噂が報じられている)での第2章なのか…。来夏の去就に注目が集まっている。
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