イタリア代表を率いるジェンナーロ・ガットゥーゾ監督が、FIFAワールドカップ26出場に向けた意気込みを語った。23日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』がコメントを伝えている。


 FIFAワールドカップで過去4度の優勝を誇るイタリア代表だが、直近は2大会連続で予選敗退。今予選のグループIではノルウェー代表に次ぐ2位に終わり、残り4枠をかけたプレーオフへ回ることとなった。来年3月に開催されるプレーオフでは北アイルランド代表、ウェールズ代表、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表と同じパスAに入り、初戦となる準決勝では北アイルランド代表と対戦する。

 率いるのは現役時代にミランの“黄金期”を支えたガットゥーゾ監督。国際Aマッチ通算73キャップを誇り、FIFAワールドカップドイツ2006優勝も経験した“闘将”は、今年6月にルチアーノ・スパレッティ前監督(現:ユヴェントス監督)の後を継いだ。ここまで指揮した6試合の戦績は5勝1敗。圧倒的強さを見せたノルウェー代表を懸命に追ったが、わずかな望みがかかっていた最後の直接対決を1-4で落とし、本大会へのストレートインは叶わなかった。

 それでも、3大会ぶりのワールドカップ出場へ望みが絶たれたわけではない。運命のプレーオフまで残り3カ月、ガットゥーゾ監督は「ワールドカップ出場は我々の執念だ。長年主役として歩んできた道のりに戻りたいと思っている」と闘志を燃やしつつ、次のように言葉を続けている。

「どんな犠牲を払ってでも成し遂げたいと思っているし、最初のハードルで暗雲が立ち込めるようなことがあってはならない。まずは私がみんなを安心させなければならない。
ミスをできるだけ減らし、正しい選択をする必要がある。今から3月の試合のことを考え始めたら、冷静にはなれないだろう。これから何が起こるのか、我々のサッカーが何をもたらすのか、そして下すべき選択に意識とエネルギーを集中させる必要がある」

 当然、ガットゥーゾ監督にも大きな重圧がかかる。しかし、これまで何度も修羅場をくぐり抜けてきた“闘将”は「監督就任の依頼を受けた時、メリットもデメリットも考えずに承諾した。その決断に後悔などないし、母国を代表できることを誇りに思っている。大きな責任が伴うが、それは12歳の頃からずっと一緒だ。人生を通してプレッシャーの中で生きてきたんだ。全力を尽くし、イタリア全土に喜びをもたらしたい」と強調した。
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