大きな期待とともに始まった“古巣”での挑戦はわずか7カ月で終焉を迎えた。

 レヴァークーゼンを史上初のブンデスリーガ無敗優勝に導いたシャビ・アロンソ監督は、昨年夏に満を持して古巣レアル・マドリードへ帰還。
初陣となったFIFAクラブワールドカップ2025でベスト4進出を果たすと、今シーズンは開幕から公式戦7連勝を飾るロケットスタートに成功した。しかし、現地時間11日のスーペルコパ・デ・エスパーニャ決勝で“宿敵”バルセロナに2-3で敗れると、一夜明けて双方合意の上での退任が発表された。

 指揮した約7カ月間の戦績は24勝4分6敗。開幕直後の勢いは続かなかったものの、ラ・リーガで首位バルセロナと「4」ポイント差の2位、チャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズでは決勝トーナメントへストレートインできる7位につけている中での退任となった。後任には現役時代にX・アロンソ監督と共闘し、今シーズンからカスティージャを率いていたアルバロ・アルベロア氏が就任する。

 スペイン紙『アス』は昨年12月7日に行われたラ・リーガ15節セルタ戦からクラブ上層部とX・アロンソ監督の信頼関係は大きく揺らいでいたと指摘。本拠地『サンティアゴ・ベルナベウ』で2人の退場者を出して0-2で敗れたこの一戦から指揮官の将来への疑念が大きくなり、エル・クラシコに敗れてタイトルを逃したことがクラブ側の決断の決定打になったようだ。

 今シーズンのレアル・マドリードを悩ませているのが負傷者の続出だ。とりわけ最終ラインに離脱者が相次ぐ中、フロレンティーノ・ペレス会長をはじめとしたクラブ上層部は、今シーズンからトップチームのパフォーマンスマネージャーを務めていたアントニオ・ピントゥス氏をメディカル部門のトップに復帰させようとしていた模様。しかし、X・アロンソ監督は自身のテクニカルスタッフであるイスマエル・カメンフォルテ氏を信頼しており、ピントゥス氏の復帰に難色を示したことが退任の一因になったとも報じられている。

 また、X・アロンソ監督は一部の主力選手と良好な関係性を構築できていなかったという。昨年10月に行われたラ・リーガ第10節でバルセロナとのエル・クラシコを制したレアル・マドリードだが、途中交代を告げられたヴィニシウス・ジュニオールが怒りを露わにし、X・アロンソ監督と握手することなくロッカールームへ直行。
その後、ヴィニシウスはチームメイトやペレス会長に謝罪し、クラブは懲戒処分を科さなかったが、イギリスメディア『アスレティック』によると、この騒動をきっかけにX・アロンソ監督の権威が揺らぎ、チームをコントロールできなくなったという。

 加えて、フェデリコ・バルベルデとジュード・ベリンガムを含む複数の選手が、X・アロンソ監督のマネジメントスタイルや戦術に不満を抱いていたようだ。こうした状況を踏まえ、『アスレティック』は「X・アロンソ監督は全権を握る会長と銀河系のようなメンバーがひしめくロッカールームとの間で板挟みになった。レアル・マドリードというクラブの特異性を改めて示している」と指摘している。


【ハイライト動画】X・アロンソ監督のラストゲームとなったエル・クラシコ

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