スコアこそ1点差だったが、シュート本数は柏の「25」に対し、千葉は「4」。リカルド・ロドリゲス監督のもとで磨きをかける柏の攻撃的なスタイルに翻弄され、特に前半は自陣での苦しい時間帯が続いた。前半に記録したシュート数は「0」。予想以上に苦戦を強いられた。「前半から相手に襲いかかるという部分が出せなかったので、反省しなければならない」と振り返ったのは、センターバックの一角で先発フル出場を果たした河野貴志。「後半は前から行く姿勢を少しは見せられたかなと思いますけど、個人としてもチームとしても、やるべきことを最初からできなかったことがすごく悔しい」と唇を噛んだ。
中でも河野がチームの課題として挙げたのが「試合の入り」の部分だ。「準備してきたものを最初から出せなかった」と悔やむように、前半は攻守で後手に回り、主導権を奪い返せないまま45分が経過。柏の最前線には「細谷選手という強烈なFWがいた」こともあり、「ちょっと引きずられたというか、リスペクトしすぎてしまった部分もあった」と分析する。後半開始に向けては「前から行く」ことをチーム内で再度意思統一。呉屋大翔や姫野誠らの投入で柏ゴール前に迫る場面は増え、一時は同点に追いついたものの、終盤に突き放された。「後半できていた部分は多少ありましたけど、最初から出さないと意味がない。
また河野は「僕のリーダーシップが足りなかった」と重要な最終ラインの一角を担う立場として、自身の振る舞いにも矢印を向ける。「全体的に引いて後手に回ってしまったので、後ろからの発信がすごく必要になる」と説き「チームを鼓舞すること。やっているつもりではありますけど、もっとやらないといけない」と責任を自らに課した。
現在29歳の河野。ギラヴァンツ北九州、ブラウブリッツ秋田で研鑽を積み、昨季から千葉の一員となった。プロキャリア8季目で迎える自身初のJ1挑戦に向けて「すごくワクワクしていますし、楽しみです。強いFWがたくさんいる中で、そこで自分がどれだけできるかを証明していきたいですし、自分ならやれると思っています」と言い切った。個人としてもチームとしてもJ1で好成績を残すため「後ろのポジションはすごく大事ですし、正直僕にかかっていると言ってもおかしくない」と河野。「自分にしっかりとプレッシャーをかけながら、成長していきたい」と高みを見据えた。
取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)
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