かつてレアル・マドリードで活躍した元ドイツ代表MFサミ・ケディラ氏が、古巣の後輩であるブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールについて言及した。23日、スペイン紙『アス』が伝えている。


 2018年夏の加入以降ここまで公式戦通算358試合出場118ゴール94アシストという成績を残し、数多くのタイトル獲得に貢献しているヴィニシウスだが、人種差別の標的となることもしばしば。17日に行われたベンフィカとのチャンピオンズリーグ(CL)ノックアウトフェーズ・プレーオフのファーストレグでは、アルゼンチン人FWジャンルカ・プレスティアーニから人種差別的発言を受けたとされている。

 ベンフィカ戦の50分にゴラッソを叩き込んだヴィニシウスはそのままコーナーフラッグ付近へ向かい、ゴールパフォーマンスのダンスを披露。その後、プレスティアーニはユニフォームで口元を隠しながら「モノ(猿)」などと発言したと報じられている。レアル・マドリードは試合後に入手可能な証拠すべてを欧州サッカー連盟(UEFA)に提出。23日にはプレスティアーニに対する1試合の暫定出場停止処分が発表された。

 この問題について、レアル・マドリードで5年間に渡ってプレーし、ドイツ代表でFIFAワールドカップ制覇も経験したケディラ氏は「人種差別はどこにも存在してはならない。それがたとえスタンドであっても。もし『猿』という言葉が発せられたのであれば、決して容認できるものではなく、厳しい処分を受けるべきだ」とコメント。そして、ゴールパフォーマンス後にイエローカードを提示されたヴィニシウスについて次のように言葉を続けた。

「まったく別の問題だ。ヴィニが時折挑発的な行動を起こすことは今に始まったことではない。
彼はクリスティアーノ・ロナウドやリオネル・メッシと同じように、自分が何百万人もの子供たちのロールモデルであることを自覚する必要がある。クリスティアーノも当初はエゴが強すぎた。自分の影響力を理解し、リーダーシップを発揮するまではね。それがヴィニにとっての次のステップになるだろう」

 かつてチームメイトだったポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(現:アル・ナスル)を念頭に、後輩へアドバイスを送ったケディラ氏。その上で「これらのことは人種差別的な侮辱を正当化するものではない。肌の色や出身地を理由に差別する権利など誰にもないんだ。それを何度も繰り返しているのは悲しいことだよ」と改めて強調している。
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