19歳の復帰にエディオンピースウイング広島が沸いた。大歓声の中でピッチに入ったのはMF中島洋太朗。
「やっぱりピッチに立てたことは楽しかったし、特にホームでプレーできたことはすごくうれしかったです」。

 サンフレッチェ広島は27日、明治安田J1百年構想リーグ地域リーグラウンド第4節で京都サンガF.C.をホームに迎え、1-2で敗れた。広島は39分、右CKでMF新井直人のクロスを中央のDF荒木隼人が頭で叩き込んで先制に成功した。その後も広島は再三のチャンスを作ったが追加点を奪えず。GK大迫敬介の好セーブなどで失点もなかったが、81分にミスからFWラファエル・エリアスに同点ゴールを許すと、後半アディショナルタイム3分にDFエンリケ・トレヴィザンに決められて逆転負け。今季公式戦6試合目でバルトシュ・ガウル新監督体制初黒星を喫した。

 中島は79分に途中出場。昨年11月1日の2025JリーグYBCルヴァンカップ決勝以来、約4カ月ぶりの復帰となった。ホームの大歓声を受けながらピッチに戻ってきた背番号35は、「うれしかったけど、その期待に応えることができなかったのがすごく悔しいです」と話した。ピッチに入って「1対0で勝っている状況だったので、まず勝つことを意識しました」という中島は、立て続けにスライディングでボールを刈り取る姿勢を見せて、その静かな意欲を体現。復帰戦はアディショナルタイムを入れて約20分間プレーし、試合後は「やっぱり決められなかったシーンが頭に残っています」と振り返った。

 そのシーンは1点を追う後半アディショナルタイム8分、DF塩谷司が右サイドから浮き球のボールを入れると、中央のFW加藤陸次樹が頭で落とす。
ペナルティエリア前で待ち構えていた中島が右足を振り抜いたが、渾身のシュートは枠を捉えなかった。

「まずは抑えること、ミートすることはできたんですけど、一瞬トラップするか打つか迷ってしまったのが大きかったかなと思いました。やっぱり余裕がある分、一瞬トラップが頭によぎったのでそれが(外れた)原因かなと思います」

 勝ち切れずに悔しい復帰戦となったが、「試合に出てもっと戻していかないといけないけど、まずは1歩踏み出せたと思います」と再スタートを果たした。ここから試合を重ねて調子を上げていく。

「体はもちろんそうですけど、頭の部分、感覚の部分は長い間サッカーをしていないと、戻るのに時間かかることを去年ひざの手術をして復帰したときに感じていたので、やっぱり時間は必要だと思いますけど、少しでも早く戻していきたいです」

 中島にとってガウル監督体制で公式戦初のプレーとなった。指揮官は試合後の会見で、「今日は短い時間でしたけど、かなり長い離脱から戻ってきて、本当にすごくうれしく思っています」と新星の復帰を喜んだ。

「この満員のスタジアムの中で、長い離脱から戻ってきてなかなか簡単にはフィットできないものだと思いますけど、すごく良いプレーをしていました。自分でシュートを打ったり、FKでいいボールを蹴ったり、攻撃のところで良いリアクションがたくさん見えて、彼の良さは出たと思います。もちろんこれから長い時間も出ていくと思うし、彼自身も思い切りプレーできて、満員のスタジアムのみなさんもそれを望んでいたと思います。彼が戻ってきたことは自分たちにとってプラスの材料だと思います」(ガウル監督)

中島は新体制のサッカーについて、「去年と違うところはありますけど、ベースは変わらないし、そのベースは保ちつつ新しいことにも挑戦できると思います。まだ僕はあまり試合に出ていないですけど、これからがすごく楽しみです」と期待を膨らませ、「まだ1試合負けただけなので切り替えていきたいです」と前を向いた。

取材・文=湊昂大


【ハイライト動画】サンフレッチェ広島vs京都サンガF.C.

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