慣れ親しんだスコットランドの地でプロキャリア初のゲームキャプテンの大役を担ったFW前田大然(セルティック/スコットランド)が、特別な一戦を終えての思いを語った。

 日本代表は現地時間28日、グラスゴーのハムデン・パークで行われたキリンワールドチャレンジ2026でスコットランド代表と対戦。
敵地で1-0の勝利を収めた。

 同試合で先発出場した前田は62分にFW中村敬斗と交代するまで、左ウイングバックのポジションで攻守に奮闘。ゴールやアシストという目に見える結果こそ残せなかったが、2022年からプレーするスコットランドの地で日本代表の選手として勝利に貢献した。

 プロキャリアスタートからの3年間はJ2を舞台にプレー。一般的にエリート街道を歩んできたわけではないだけに、今回の一戦は前田自身にとっても特別な試合となった。

 「まさかサッカー人生をここまで送ってきて、この姿を見れるというのはたぶん誰もが想像しなかったと思うので、やっぱりそこまでにすごくいろんな人が支えてくれたので、そういう人に対して感謝の気持ちを持って今日プレーしたので、良かったかなと思います」

 さらに、この試合では森保一監督の粋な計らいもあったか、プロキャリア初のゲームキャプテンの大役を任されることになり、その喜びもひとしおだ。

「スコットランドという、森保さんの優しさとか、そういうのもあると思うんですけど、でも信頼がないと、それはなかったと思うので感謝してます」と、指揮官からの信頼と配慮への感謝も口にした。

 ゲームキャプテンを告げられたのはランチ後のタイミング。試合中は格別プレーに影響を及ぼすことはなかったと語ったが、不慣れな試合前のコイントスなどキャプテンとしての仕事が全く把握しておらず、この日スタジアムに来ていたMF遠藤航に急遽助言を求めていたことを明かした。

 「試合前に森保さんに(ゲームキャプテンと)言われて、人生初なので『さすがにこれやばいな。コイントスとかも知らんし』って感じでした。なので(遠藤)航くんに事前に連絡して、いつも航くんやったらこうしてるみたいなのを聞いて準備しました」

 「ランチをした後に森保さんに言われたので、その後すぐに。
(遠藤が)ちょっとだけ帰ってくるのが遅くて『やばい』と思って、でも試合までには帰ってくると思ってという感じでした」

 なんとか遠藤から的確な助言を受けることができたものの、自身初のコイントスはうまくいかなかったという。

 「コイントスでもボールを取るのか、コートを取るのかというのは(遠藤から)聞いて。でも、結構前半は日差しがあったので、チームメイトからは(エンドを)変えてほしいみたいなことを言われました。でも、コイントスに負けて、相手が陣地を取ってボールしか取れなかったという。初めての割には言っていることとやっていることが全然違かったので、戸惑いはありましたけど、でもそれもすごくいい経験ができたかなと思います」

 一方、試合前にはこれまでに比べてフレッシュな顔ぶれとなった選手たちに対して、責任感や代表でプレーする意味を伝え、若手選手を鼓舞。結果的にその声かけはポジティブに働き、勝利という結果につながった。

 「ここに来れなかった選手たち、今まで引っ張ってくれた選手たちとか、ケガで来れなかった選手のためにもやらないといけないというのはありました。交代枠が11人ということで、ならではのこういうメンバーができたと思うので、普段主力じゃないメンバーたちでやった中でしたけど、うまくゼロで抑えて粘り強くやったからこその後半。ああいうふうにフレッシュな選手が出てきて点が取れたと思うので、素晴らしい戦いだったなと思います」

 試合内容に関しては自身がフルでプレーした前半を中心に振り返り、GK鈴木彩艶の序盤のビッグセーブを含め、粘り強く戦えたことが、後半の良い展開につながったとの印象を語った。

 「あれで決められていると、やっぱり絶対流れが変わったと思うので、(鈴木)彩艶の素晴らしいセーブだったと思うし、でもアウェイなのでこうやって押し込まれる展開というのはワールドカップでも絶対あると思うので、そこで耐えられたというのもひとつ大きかったなと思います」

 「チームとしては焦れずに、あそこでしっかりゼロで抑えて、点は取れなかったですけど、カタールのワールドカップみたいにああやって粘り強く戦えば、絶対後半チャンスが来るというのは、カタールの時もそうでしたし、カタールが終わってからもそうやって積み上げてきていると思うので、日本らしい戦いができたと思います。個人としてはもっともっとボールをもらってどんどん仕掛けないといけないなというふうに思います」

 また、久々に左サイドで縦の関係を築いたDF伊藤洋輝との連携に関しては「(伊藤)洋輝も久しぶりだったので、僕はどんどん背後に抜けるというのはずっと言っていましたし、相手もすごい来てくれていたので、背後を取れたんですけど、もっとそこを合わせれればもっとチャンスになったかなと思います」と、手応えとともに課題を口にしている。


【ハイライト動画】日本vsスコットランド






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