FAカップ準々決勝が5日に行われ、ウェストハムとリーズが対戦した。

 FAカップ4強の残り1枠を懸けたプレミアリーグ18位のウェストハムと15位のリーズによる一戦。
リーズでは直近のブレントフォード戦でリーグ8戦ぶりの出場を果たした田中碧がFAカップでは4試合連続のスタメンを飾った。

 立ち上がりはアウェイのリーズがボールの主導権を握ると、開始2分にはノア・オカフォーがボックス左からファーポストを狙った決定的なシュートを放つが、これはGKアルフォンス・アレオラのビッグセーブに阻まれる。

 以降は徐々にホームチームに押し返されると、バレンティン・カステジャーノス、ジャロッド・ボーウェンにボックス左角度のないところから際どいシュートを打たれるが、いずれもGKルーカス・ペリの好守で凌ぐ。

 15分を過ぎた辺りから再び押し込む展開に持ち込んだリーズ。その流れでスタメン起用に意気込む日本代表が魅せる。26分、相手陣内中央での巧みなターンで相手をいなした田中が左サイドへ展開。そのまま内側をランニングしてボックス左でオカフォーのマイナスの折り返しを受けると、足裏を使った切り返しからシュートコースを作って左足シュート。相手DFアクセル・ディサシの足に当たってディフレクトしたボールがクロスバーの内側を叩いてゴールラインを割った。

 田中の見事な今季公式戦4点目で先制に成功したリーズは攻勢を継続。33分にはロングカウンターからオカフォーのラストパスに反応したアントン・シュタッハがボックス右でシュートに持ち込むが、これはGKアレオラの好守に遭う。さらに、この接触プレーでシュタッハが足を痛めてしまい、ブレンデン・アーロンソンとの交代を強いられた。それでも、ウェストハムの終盤の反撃を凌ぎ切って1点リードで前半を終えた。


 迎えた後半、ビハインドのウェストハムはトマーシュ・ソーチェク、パブロをハーフタイム明けに同時投入。一方のリーズは序盤にジョー・ロドンが負傷し、セバスティアン・ボルナウがスクランブル投入されシュタッハに続く負傷者を出してしまった。

 後半は選手の治療で幾度となくプレーが切れる場面があり、互いにリズムを掴めないこう着状態が続いていく。62分にはアダマ・トラオレの左からのクロスをファーに飛び込んだカステジャーノスが頭で合わせたが、これは右ポストを叩いた。

 その後はウェストハムの時間帯が続くと、リーズは69分に3枚替えを敢行。殊勲の田中はイリア・グルエフとの交代でベンチへ下がった。すると、この交代直後にはボックス内に抜け出したアーロンソンがマキシミリアン・キルマンとの交錯で倒されてPKを獲得。これを途中出場のドミニク・カルヴァート・ルーウィンが冷静に左隅へ蹴り込み、貴重な追加点を挙げた。

 その後は明らかにペースダウンしたホームチーム相手に危なげなくゲームを進めたリーズ。幾度か訪れた3点目のチャンスはモノにできずにいると、11分が加えられた後半アディショナルタイムに悪夢の展開が待っていた。

 カップ戦特有のリスクを攻撃全振りの態勢に入ったウェストハムは後半アディショナルタイム3分、ボーウェンの強烈なミドルシュートがクロスバーを叩いたこぼれ球をマテウス・フェルナンデスが押し込んで1点を返すと、その3分後には左サイド深くでアダマ・トラオレが上げたクロスをパワープレーで攻め残っていたディサシがハイキックの形でつま先で合わせ、土壇場の連続ゴールで死の淵からよみがえった。

 そして、ウェストハムの驚異の粘りとリーズのゲームクローズの甘さによって試合は2-2のスコアで延長戦に突入。


 延長戦に入ってもカオスな展開は変わらず。開始直後にGKペリのクリアミスを突いてカステジャーノスがゴールネットを揺らしたが、この逆転ゴールはVARの介入によるタイトなオフサイドで取り消しに。その直後にはリーズが厚みのある仕掛けでゴールに迫るが、ここはウェストハム守備陣の決死のシュートブロックにことごとくはじき出された。

 その後はウェストハムペースで試合が進んだものの、リーズも最後のところで身体を張ってゴールを割らせず。そんななか、PK戦突入濃厚となった延長後半終盤にはウェストハムにアクシデント発生。足が攣ってしまったGKアレオラがプレー続行不可能となり、これがトップチームデビューとなる20歳GKフィンレイ・ヘーリックがスクランブル投入となった。

 結局、120分で決着は付かず。ベスト4進出の行方はPK戦に委ねられることになった。そのPK戦では互いに1人目が相手GKのセーブに阻まれた中、4人目で明暗。先攻のリーズのウィルフリード・ニョントが成功した一方、後攻のパブロがGKペリの好守に阻まれた。そして、5人目のパスカル・ストライクがきっちり右隅に決めた結果、リーズがPK戦を2-4で制した。

PK戦までもつれ込んだウェストハムとの激闘を制したリーズが39シーズンぶりとなるFAカップ準決勝進出を果たした。


【スコア】
ウェストハム 2-2(PK:2-4) リーズ

【得点者】
0-1 26分 田中碧(リーズ)
0-2 75分 ドミニク・カルヴァート・ルーウィン(PK/リーズ)
1-2 90分+3 マテウス・フェルナンデス(ウェストハム)
2-2 90分+3 アクセル・ディサシ(ウェストハム)


【ゴール動画】田中碧の先制弾に、ディサシの劇的同点弾






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