近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ

近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。...の画像はこちら >>



【概要】アメリカのEVメーカー・CANOO(カヌー)の注目モデルや魅力を解説するシリーズ企画。③ではライフスタイル・ビークル、マルチーパーパス・デリバリーバンを紹介。



[ アルバム : 【画像ギャラリー】アメリカの新EV・カヌーに期待③ CANOO LV/MPDV はオリジナルサイトでご覧ください ]



前回までは、車中泊への可能性を高く秘めたピックアップトラックタイプを紹介した。



カヌー① アメリカン・ブルドッグ
カヌー② ピックアップトラック



しかし、じつはここで紹介するLVと称されるライフスタイル・ビークルこそが、カヌーが展開するEVの中心的なモデル。



パッセンジャービークルとして日々の足に役立つのはもちろん、ラウンジ形状ながら最大7人分のシートを備えているので、シティコミューターとしての使用にも適している。



もちろんピックアップモデルと同様の、パワープラントを搭載したモジュール式プラットフォームをベースとしているので、走行性能は折り紙付き。



ラウンジ型にレイアウトされた後席部分の広さも十分で、フロントシートを前に倒すことで、7人分のリビングスペースとして使うことも可能。またVWバスのようなサファリウインドウと呼ばれる、小さな天窓も多数設けられているので、室内が明るいのもイイ。



さらにカヌーではデリバリーモデルにも力を入れている。LVをベースとした小型貨物LDV130や、後方のカーゴスペースを大きく延ばし、垂直なテールをもつ中型貨物車・LDV190など、共通プラットフォームをベースとしながらも、多彩な展開をラインアップしている。



さらにMPDV(マルチーパーパス・デリバリーバン)も現在開発中。使用用途に合わせて、サイズの異なる3タイプがプロダクトプランにあがっているようだ。



こちらは前述した乗用タイプのカヌーの各モデルとは、似て非なるもの。すべて直線と平面で構成された近未来的なデザインが特徴となっている。



MPDVは市街地でのデリバリーワークを快適に遂行することを目的に設計されたユニークなモデル。とはいえ、ほかのカヌーモデルと同様にシンプルなボディ構成のため、車中泊モデルとしてのカスタムベースにはピッタリだと思われる。



まだまだユニークかつ新たな展開を見せてくれそうなカヌーのフューチャリスティックなモデルたち。そのアイデアに期待が高まるばかりだ。



CANOO LV/LDV130/LDV190



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像1: CANOO LV/LDV130/LDV190



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像2: CANOO LV/LDV130/LDV190



なんとクルマの前面部はガラス製ウインドウになっていて、前部の様子をはっきりと確認することが可能。左右の透明のケースの中がエアバッグとなっている。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像3: CANOO LV/LDV130/LDV190



座り心地のよさそうなキャプテンシートが設置されたフロントロウ。プライウッド風の加工や、シートバックの生地がミッドセンチュリーテイストを思わせる。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像4: CANOO LV/LDV130/LDV190



後席はなんとラウンジ形状の5人掛けシート。ドアに取り付けられたジャンプシートは、座面を引き出せる。全席3点シートベルトを採用。明るい車内が印象的だ。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像5: CANOO LV/LDV130/LDV190



フロントシートを前方に倒して、それを囲っているパーツを後方に倒すと、後ろ向きのソファになる仕掛け。

後方空間は7人を収容できるリビングルームとなる。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像6: CANOO LV/LDV130/LDV190



試作時のペダルデザイン。右側がアクセルペダルだが、EVの特性でもある回生ブレーキを利用したワンペダルドライブが可能だ。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像7: CANOO LV/LDV130/LDV190



LVをベースにしたLDV130のカーゴスペース。シェルフを取り付けるフレームなどが多数用意されていて、室内レイアウトは自在だ。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像8: CANOO LV/LDV130/LDV190



ラックを取り付けるためのフレームと、豊富な電源アウトプット。電源は一般的なAC110Vだけでなく、240Vにも対応可能。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像9: CANOO LV/LDV130/LDV190



専用デザインのルーフラックもクール。幅の広いステップラダーなどに合わせたサイズのホルダーとなっている。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像10: CANOO LV/LDV130/LDV190



LVと比較してリアオーバーハングを大きく延ばしたLDV190。テールパネルを垂直にすることで、容積を大きく拡大。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像11: CANOO LV/LDV130/LDV190



270度展開可能なリアドアの内側にもシェルフを取り付け可能で、さまざまな用途に対応できる。



CANOO MPDV



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像1: CANOO MPDV



MPDVはマルチサイズをラインアップ予定で、デリバリーバンとしての機能を基本としながらも、車中泊可能なRVビークルとしての可能性を大きく感じさせてくれるモデル。



平らなボディ外壁を使っていることから、ケータリングバンや、カフェなどへの転用も簡単。カスタムの可能性の高さでは右に出るクルマはない。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像2: CANOO MPDV



外光を積極的に取り込むキャビンだが、透過式のスライドタイプ・サンバイザーを備える。順調に走行テストを繰り返しているようで、リリースが待ち遠しい。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。...の画像はこちら >>



ここまで真四角なボディのクルマは、ありそうでなかったユニークな存在。リアドアは観音開きタイプと、オーバースライダーのシャッタータイプからセレクト可能。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像4: CANOO MPDV



荷室内部のシェルフやディバイダーは、自由に設定可能。カート用のローディングスロープや、折りたたみ収納式の台車などもオプションで装着可能。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像5: CANOO MPDV



ハンドル回りの意匠は、ほかのモデルと同様。ノーズ部分はガラス窓になっていて、狭い場所でも鼻先の様子がつかみやすい。各種収納も配達に特化したデザインとなっている。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像6: CANOO MPDV



ノーズのガラス窓は下方向に開閉可能で、開いた状態で室内の荷物にもアクセスできるようになっている。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像7: CANOO MPDV



ホイールカバーのデザインも近未来的。隅々のパーツまで、クオリティの高さが伝わってくるフィニッシュレベルだ。



こんなコラボも展開中!



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像1: こんなコラボも展開中!



カラフルなハートのグラフィックがシグニチャーである、アーティストのJゴールドクラウンともコラボ。アートが多彩なカリフォルニアでも、多くの人の目に留まる存在になっている。



近未来的クルマで車中泊がしたい!しかも電気自動車なんですよ。米CANOOに大注目のワケ
画像2: こんなコラボも展開中!



NASAが推し進める月面滞在ミッションであるアルテミス計画に、カヌーは協力している。



スペースミッションに参加する宇宙飛行士を、ロケットの発射台まで安全に運ぶために、カヌーのLVが専用デザインとして提供されているのだ。



アメリカはこうした夢を実現するコラボレーションがとても多い。



文:Yusuke Makino(カーネルUSAブランチ)
初出:カーネル2024年5月号vol.66
Canoo Technologies





編集部おすすめ