食欲の秋に飲んで、食べまくっても太らないメニューはあるか? お腹まわりが気になりだした中年読者向けに、今こそ楽しみたい「痩せるツマミ」を大調査! 安い、早い、うまいの三拍子そろったメニューはコレだ!

筋肉料理人が晩酌のお供にする「マッスルツマミ」

「酒をやめずに体を絞りたい」中年男性に捧ぐ、安くてうまい最強...の画像はこちら >>
 痩せるだけでなく、マッチョな体を目指す呑兵衛にうってつけのツマミメニューもある。名づけて「マッスルツマミ」。それを求めて記者は“筋肉料理人”を頼ることに。
還暦をすぎてもマッチョな体を維持する料理ブロガー兼料理人の藤吉和男氏だ。現在もベンチプレスで100㎏を持ち上げる肉体派ながら、月の半分は晩酌を楽しむという。過去には半年足らずで73㎏から69㎏への“絞り込み”をした経験もある。

「アルコールを摂取すると筋たんぱく質の合成率が低下するほか、筋肉を作る働きがあるテストステロン(男性ホルモン)の分泌が減少するともいわれています。アルコールの利尿作用によって体内の水分が失われやすくなるので、筋肉の回復やパフォーマンスが低下する傾向にある。だから、晩酌は1日おきに楽しんでいます」

 そんな藤吉氏の、マッチョな食習慣は実にシンプルだ。

「痩せるか太るかは、結局は総摂取カロリー。成人男性が一日に必要とされる摂取カロリーは2000~3000kcalとされていますが、60歳を超えると代謝は大きく衰えるので2000kcalあれば十分でしょう。だから、晩酌の際には1食分に相当する700kcalに抑えるように努めています。一方で、良質な筋肉をつくるためにはたんぱく質が必要。一般的に、たんぱく質の摂取目安は体重の1㎏あたり1g、運動する人ならその1.5~2倍とされています。体重70㎏の人なら、一日の摂取目安は70g。
私のように筋トレする人なら、その1.5倍の105g。ですので、夕食時は30~40g以上のたんぱく質を摂取するように努めています」

 夜寝ている間に体が再構築されるため、夕食でたんぱく質を多めに摂ることを意識するという。もう一つの筋肉料理人流の原則が「食用油を減らして、できる限り油は肉の脂だけで済ませる」ことだとか。

筋肉も喜ぶ!食べ応え抜群の「鶏むね肉とブロッコリーのカリーヴルスト風」

 そんな藤吉氏が薦めるマッスルツマミは、やはり高たんぱくで比較的脂質の低い鶏肉を使ったメニューだ。

「最もオススメなのは、『鶏むね肉とブロッコリーのカリーヴルスト風』です。カリーヴルストはウインナーソーセージとフライドポテトにケチャップとカレー粉をかけたドイツの居酒屋メニューなのですが、その食材を高たんぱくでウインナーよりも脂質の少ない鶏むね肉に代えて、フライドポテトよりも低カロリーかつ低脂質で、野菜のなかでも特にたんぱく質が多いとされるブロッコリーに代えた、筋肉が喜ぶメニューにアレンジしてみました。まずは、鶏むね肉を一口大に切り分けたらお酒をかけて片栗粉をまぶし、しょう油・こしょう・おろしにんにくなどで簡単に下味をつけます。フライパンにオリーブオイルをひいたら、皮を下にして焼いていく。鶏肉に火が通ったらブロッコリーを加えて水を加え、蒸し焼きにするんです。水分が飛んだらお皿に移し、空になったフライパンにバターとケチャップを入れて煮立たせる。それを鶏肉にかけ、カレー粉をまぶし、ブロッコリーにはマヨネーズとヨーグルト、砂糖、塩、カレー粉を混ぜ合わせたものをかければできあがりです」

 鶏むね肉100g、ブロッコリー100gで一人分の“カリーヴルスト風”を作った場合のカロリーは200kcal未満。通常のウインナーとフライドポテトを同量使って作った場合と比較してカロリーは3分の1に激減するという。その一方で、たんぱく質は1.7倍に! 筋肉も喜ぶ食べ応え抜群のツマミのできあがりだ。


 より脂質を落としたいのなら、鶏皮を取ってしまってもOK。

「その皮は捨てずに冷凍ストックしておきましょう。晩酌のときに取り出し、フライパンを極弱火にして10~15分ほどじっくり焼くとカリッカリの鶏皮せんべいのできあがりです。驚くほど脂が落ちるので、脂質をカットできる。これをさっと茹でたざく切りキャベツと混ぜ、ポン酢、おろししょうが、にんにくを加えたタレと混ぜ合わせると、『無限鶏皮ポンキャベツ』のできあがりです。お好みで一味唐辛子やいりごまを振りかければ、晩酌のお供にピッタリな一品になる」

格安パンガシウスでヘルシー&満足感ある一品に

 一風変わった魚のマッスルツマミもある。

「秋はサケやサバ、サンマの脂が乗って美味しい時期ですが、それなりの値段がします。懐に優しい魚系のツマミを用意したいなら、私はパンガシウスをお薦めします。東南アジアでよく食されるナマズの仲間の淡水魚なのですが、近年、イオン系のスーパーなどでも販売されています。驚くべきは、その価格。なんと100gで110~120円程度という安さなんです。サケやサーモンの半額なのに、低カロリーかつ低脂質で高たんぱく。鶏ささみや鶏むね肉に近い栄養特性がある優れものなんです。
ただ、少々淡泊で味気ないと感じる人も多いので、私はケチャップとマヨネーズなどで作ったチリソースに漬け込み、ブナシメジや野菜と一緒に電子レンジで加熱したものを好んでツマミとして食べています。ぶなしめじには、しじみなどに多く含まれるオルニチンが含まれていて、肝臓の働きをサポートしてくれる。晩酌にぴったりのマッスルツマミです」

 この「パンガシウスとブナシメジのチリソース蒸し」を作る際、チリソースの漬け込み時間は室温で15~20分。冷蔵庫なら1時間が目安になるという。その漬け込み時間を除けば、トータルの調理時間は10分程度。チリソースにコーティングされた影響で、加熱するとパサつきがちなパンガシウスが、しっとり軟らかくなるという。

 より時短の魚系ツマミなら、前出のカリーヴルスト風のアレンジで、魚肉ソーセージとミックスベジタブルを使うのもアリ。適当に刻んだ魚肉ソーセージに冷凍のミックスベジタブルを加えて焼き、ケチャップとマヨネーズ、おろしにんにくを加えたソースをかけて加熱し、カレー粉をあとからふりかけるだけ。「たんぱく質が少し足りない」と感じたときに5分程度で作れる簡単メニューだ。

「焼き鳥コンソメつくね串」もジューシーに

 多少手間がかかってもいいという人ならば、オーブントースターで作れる「焼き鳥コンソメつくね串」も筋肉が喜ぶ一品だとか。

「鶏ひき肉に半玉分の玉ねぎのみじん切りを加えて、片栗粉、マヨネーズ、コンソメ、おろしにんにくを入れて粘りが出るまで練り上げる。それを棒状に成形したら、あとはトースターで15分ほど焼くだけ。粒マスタードを添えたら、ビールが進む洋風のつくね串のできあがりです。
マヨネーズが入っているので、パサパサせず、ジューシーに焼きあがる」

 食欲の秋。酒が進めば進むほど、体が変わっていくのが実感できるかも!?

筋肉料理人・藤吉氏オススメ“マッスルツマミ”

●01 鶏むね肉とブロッコリーのカリーヴルスト風
調理時間:20分/食材費:450円程度

「酒をやめずに体を絞りたい」中年男性に捧ぐ、安くてうまい最強の酒ツマミ5選。1人前200kcal未満なのに高たんぱく、100円で作れる絶品メニューも
鶏むね肉とブロッコリーのカリーヴルスト風
◆材料
鶏むね肉 1枚(300g)
ブロッコリー 1株
オリーブ油 小さじ1
ケチャップ 大さじ3
バター 大さじ1
カレー粉 お好み

≪鶏肉の下味用≫
日本酒と片栗粉 各大さじ1
しょう油と鶏がらスープの素 各小さじ1
おろしにんにく 少々
黒こしょう 適宜

◆作り方
ブロッコリーを分け、茎は皮を削ぎ落として1cmの輪切りに。
むね肉は一口大に切って下味を揉み込む。
フライパンにオリーブ油を引いて皮を下にして焼き、ブロッコリーを入れたら水50mlを注ぎ、2分ほど蒸し焼き。
お皿に盛りつけた後、フライパンでケチャップとバターを煮たててソースを作り、カレー粉と一緒にかける。
―――――
●02 とりかわのカリカリポン酢
調理時間:15~20分/食材費:100円前後

「酒をやめずに体を絞りたい」中年男性に捧ぐ、安くてうまい最強の酒ツマミ5選。1人前200kcal未満なのに高たんぱく、100円で作れる絶品メニューも
とりかわのカリカリポン酢
◆材料
鶏むね肉の皮(むね肉1~2枚分)
キャベツ 適量
ポン酢 適量

◆作り方
むね肉から外した皮を冷凍ストックし(解凍不要)、油を引かずにフライパンに並べて極弱火で10~15分じっくり焼く。
キャベツの角切りにポン酢をかけたものと一緒に食べるだけ。(写真はパセリを添えたバージョンです)
―――――
●03 パンガシウスとブナシメジのチリソース蒸し
調理時間:15分/食材費:300~350円

「酒をやめずに体を絞りたい」中年男性に捧ぐ、安くてうまい最強の酒ツマミ5選。1人前200kcal未満なのに高たんぱく、100円で作れる絶品メニューも
パンガシウスとブナシメジのチリソース蒸し
◆材料
パンガシウスのフィレ 200g
ブナシメジ 1パック
刻みねぎ 適量
チリソース(ケチャップとマヨネーズ各大さじ1.5、豆板醤・砂糖・酢・おろし生姜・おろしにんにく各小さじ3/4)

◆作り方
チリソースを作り、水分を拭いたフィレを8~9等分してチリソースに漬け、冷蔵庫で1時間(急ぐなら室温15分)置く。
ブナシメジの上に魚を載せ、ラップをして電子レンジ600Wで6分加熱。
盛りつけたら残った蒸し汁を600Wで1分30秒~2分煮詰めてかけ、刻みねぎを散らす。
―――――
●04 魚肉ソーセージとミックスベジタブルのカレーケチャップ焼き
調理時間:7~8分/食材費:150円程度

「酒をやめずに体を絞りたい」中年男性に捧ぐ、安くてうまい最強の酒ツマミ5選。1人前200kcal未満なのに高たんぱく、100円で作れる絶品メニューも
魚肉ソーセージとミックスベジタブルのカレーケチャップ焼き
◆材料
魚肉ソーセージ 2本
冷凍ミックスベジタブル 120g
マヨネーズ 大さじ1
おろしにんにく 小さじ1/2
ケチャップ 大さじ1
カレー粉 お好み

◆作り方
魚肉ソーセージを2~3cmに切ってフライパンへ。
マヨネーズとおろしにんにくを入れて混ぜ、凍ったままのミックスベジタブルを加え、強めの中火で焼き目をつけて返し、両面を焼いて全体を炒める。

盛りつけてケチャップをかけ、カレー粉をふるだけ。
―――――
●05 焼き鳥コンソメつくね串
調理時間:20~30分/食材費:300~400円

「酒をやめずに体を絞りたい」中年男性に捧ぐ、安くてうまい最強の酒ツマミ5選。1人前200kcal未満なのに高たんぱく、100円で作れる絶品メニューも
焼き鳥コンソメつくね串
◆材料
鶏ひき肉(むね+ももの合い挽き)250g
マヨネーズ 大さじ1
コンソメ顆粒 小さじ1
おろしにんにく 小さじ1
玉ねぎ 1/2個
片栗粉 大さじ1
盛り付け用にミニトマトなど適量
黒こしょう・粒マスタードはお好み

◆作り方
玉ねぎをみじん切りにして片栗粉をまぶし、ひき肉と合わせて粘りが出るまで練る。
棒状に成形してトースターで15分程度焼く。
ミニトマトを添え、黒こしょうをふり、粒マスタードを添えて完成。

【筋肉料理人 藤吉和男氏】
若い頃はモトクロスのアマチュアレーサーとして近畿選手権に出場。32歳で料理人に転職し、練習記録として始めたブログ『筋肉料理人』をほぼ毎日更新中

<取材・文/吉岡俊 池垣完(本誌)※メニューの値段表記などは10月20日時点のもの>

―[食べても太らない!筋肉がつく!![最強の酒つまみ]ガイド]―
編集部おすすめ