◆米大リーグ ドジャース0―3パイレーツ(25日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が25日(日本時間26日)、パイレーツのP・スキーンズ投手(22)に完敗した。「1番・DH」で先発出場も、昨季新人王と今季初の“怪物対決”は3打席で無安打1三振。
開き直った怪物の前に屈した。3点を追う5回2死二塁。大谷は今季初対戦となったスキーンズに対し、カウント3―1から外角のスプリットをファウルにすると、最後は膝元に落ちる84マイル(約135・2キロ)のカーブで空振り三振。試合後、この勝負を振り返った剛腕は「クソッ」とつぶやき、言葉を続けた。
スキーンズ「3―1から大谷のような球界最高の打者に対して投げるのは理想的ではない。だけど、俺が何を失うっていうんだ? とにかく自分の実力を試してみようと思った。もし彼に打たれるのなら、それは打たれる球なんだ」
昨季は6打数2安打1本塁打だった怪物対決。この日は初回先頭で中飛、3回1死二塁で投ゴロとスキーンズに軍配が上がった。計18球。
登場曲を大切な人が選ぶ「Date Night」として開催された一戦。大谷は、真美子夫人が選んだYesの「Roundabout」を使用。2人が好きな人気アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」第1部のエンディングテーマに乗って打席に向かったが、パパ初アーチはかけられなかった。
MLBネットワークで全米中継された頂上決戦。大谷は初対戦で自身初めて160キロ超の球を本塁打とした昨年6月に「スピードより(腕の)アングルだったり、リリースポイントの方が特徴的」とスキーンズを評していた。今回は敗れたが、今季は9月に敵地で再戦する可能性があり、今後も名勝負は続いていく。
本拠に戻り、睡眠時間の確保を含めて野球と育児との両立が課題となる背番号17。産休制度「父親リスト」から復帰後4試合で16打数2安打の打率1割2分5厘、今季最低を更新する2割6分と主役が打てないド軍は完封負けで3連敗。試合終了から13分後に帰宅した。大谷本来の爆発力なくして、2年連続の世界一は見えてこない。(中村 晃大)