◆東京六大学野球春季リーグ戦第3週第2日▽法大7―5早大(27日・神宮)
法大が早大に3点差を逆転勝ちし、今春リーグ戦初白星。1勝1敗のタイに持ち込んだ。
1年生の境が今季初勝利をたぐり寄せた。同点の8回2死二塁、外角直球を左中間へ運ぶ決勝三塁打。「自分の前に藤森さんが同点にしてくれたので、楽に打席に入れた。追い込まれた後になんとか食らいついて、何でもいいから当てようと、気持ちが出た打席かなと思います」。4打数3安打1打点の活躍。デビューから4試合で16打数9安打の打率5割6分3厘と絶好調だ。
チームは前日の1回戦で、早大に0-11と大敗。「昨日は悔しい負け方をした。チーム全員がリベンジの気持ちを持っていた。それが結果につながった。スタンドにも応援してくれている方がいますし、上級生に声をかけてもらっているので、そこは背負いながらも思い切ってやっていきたい」と意気込んだ。
近鉄やオリックスの内野手としてプレーした大島公一監督(57)は境の良さを「あんまり頑張ってるように見えないところ。宇宙人的なところがあるし、集中した時にグッと顔つきが変わる時がある。そこが特殊というか、重要な要素。いつも糸井嘉男みたいだと言っています」と名外野手になぞらえて評価。境も「ずっと頑張るというよりは、抜けるところを抜いて、やるときやってというメリハリをずっとやってきている。それも自分の良さかなと思っています」と自己分析した。
開幕3連敗から、確かな光が差した1勝。指揮官は「選手たちの頑張りや執念がプレーに出た。選手内で(主将の)松下を中心にいろいろ考えてくれている。非常にまとまりが良かったし、一人一人集中力が高かった。この3試合の負けが生きた」とたたえた。
1年生7人をベンチ入りさせ、フレッシュな陣容で勝負したことには「実力ある選手ばかりなので、あとは慣れと、心と体の体力が持つかなというところ。