◆米大リーグ パイレーツ0―9カブス(29日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)

 カブスの今永昇太投手が、敵地のパイレーツ戦に先発し、5回まで無失点と好投していたが、6回先頭打者に二塁打を打たれたところで緊急降板した。「3番・指名打者」の鈴木誠也外野手が7号2ランを放つなど、打線が4本塁打と爆発し、今永に3勝目(1敗)がついた。

 緊急事態が起きた。6回、今永は先頭のマカチェンに左中間へ二塁打。この試合初の長打を許した直後に、監督、通訳らがベンチから出てきてしばらく話した。カウンセル監督が「交代しよう」とジェスチャーし、そのままベンチ裏に下がった。現地放送は、足のけいれんのためだったと伝えた。準備なく継投したパレンシアがその後を無失点で抑え、今永に失点はつかなかった。

 今永は現地放送のインタビューで「5回を抑えた後に体が少しつりそうな感覚があった。完全につっちゃいなかったんですけど、6回に完全に足がつってしまった。事前に投手コーチにも、そういう状態を話してました。完全に足がつってしまったんで、いろいろ連鎖して、他のとこがつる前に、自分で声をあげました」と説明。カウンセル監督は「両足の太もも当たりがけいれんしたようだ。大事を取って交代させたが今はもう大丈夫。

問題ない。ただのけいれんだったと思う」と、軽症だったことを強調した。

 今永は、初回は3者凡退。2回は先頭打者に安打で出塁されたが、1死一塁から併殺にしとめた。3回、4回とも2死から安打を打たれたが無失点。5回には2死から初めて連打を浴びて一、二塁とされ、好調クルーズにこの日初の四球で満塁とされたが、続くレイノルズを見逃し三振にしとめ、無失点とした。

 打線は4回に鈴木誠也外野手が二塁打で出塁し、ケリーの7号2ランで先制。5回にもホーナーの二塁打の後にクローアームストロングが6号2ランで追加点を挙げた。今永降板後の7回にはタッカーの適時打と、鈴木の右中間への7号2ランで、さらに点差を広げた。鈴木は9回にも三塁打を放ち、3長打の大活躍だった。

 今永は昨季、パ軍と2度対戦。5月の初対戦では7回4安打無失点で勝敗つかず。

9月4日には7回無安打無失点で、継投ノーヒッターを達成。この試合まで19イニング連続無失点とした。

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