川崎の日本代表DF高井幸大(20)にデンマーク1部の強豪、FCコペンハーゲンなど海外の複数クラブが今夏の獲得オファーを出していることが4日、明らかになった。ACLEでも主力として準優勝に貢献して今後、争奪戦に発展する可能性も出てきた。

 ACLE準決勝のアルナスル戦(4月30日)ではポルトガル代表FW、C・ロナウド(40)と対峙(じ)し、一歩も引かぬ粘り強い守備で無得点に抑え、世界的名手を涙させた。192センチの長身を生かした対人プレーの強さ、攻撃の起点になる正確な足元の技術で評価は急上昇中だ。

 高井は森保ジャパンでも、3月25日のホーム・サウジアラビア戦で歴代年少4位の20歳202日でW杯アジア最終予選の先発出場を飾り、空中戦の強さを武器に無失点に貢献した。国内組で唯一先発し、森保一監督(56)からも「ポテンシャルを見せてくれた」と高く評価された。海外志向も強く、26年に北中米3か国で行われるW杯本大会へ、よりハイレベルな環境でプレーを求めても不思議ではない。

 候補の一つに挙がるコペンハーゲンは、デンマークの首都に本拠地を置き、国内リーグ最多15度の優勝を誇る。24―25年シーズンも首位を走り、同国リーグ1位なら来季の欧州CL予選2回戦の出場権を獲得する。リーグ3位までが、欧州ELやカンファレンスリーグのいずれかの出場チャンスがある。欧州のシーズンオフ、夏の移籍市場に向け、20歳のセンターバックには欧州5大リーグからも熱視線が送られており、今後の去就に注目が集まる。

 ◆高井 幸大(たかい・こうた) 2004年9月4日、横浜市生まれ。20歳。川崎の下部組織から、高2だった22年2月にプロ契約。

J1初出場は23年4月15日のホーム・名古屋戦。U―23日本代表として24年パリ五輪出場。国際Aマッチは2試合に出場。座右の銘は「水滴石をうがつ」。J1通算49試合4得点。利き足は右。192センチ、90キロ。血液型A。

 ◆FCコペンハーゲン 1992年創設。デンマークの首都が本拠で、ホームは約3万8000人収容のパルケン・スタジアム。主な獲得タイトルは国内リーグ15回、デンマーク・カップ9回。同国リーグで唯一、欧州CLで決勝トーナメントに進出した(23―24年)。

過去の主な選手はMFポウルセン、FWのB・ラウドルップ、ベントナー(いずれも元デンマーク代表)ら。チームカラーは青、赤。

編集部おすすめ