◆ヴィクトリアマイル追い切り(5月14日、美浦トレセン)

 第20回ヴィクトリアマイル・G1(18日、東京)の追い切りが14日、東西トレセンで行われた。連勝中のアドマイヤマツリを、距離対応をテーマに坂本達洋記者が「見た」。

 勢いに乗っているのも納得の走りだった。前走の福島牝馬Sで重賞初制覇を果たしたアドマイヤマツリ。昨年6月に初勝利を挙げて以降、6戦5勝と一気に白星を積み重ねてG1の舞台にたどり着いた。その強さの理由は最終追い切りの動きからも感じられた。

 美浦・Wコースで3頭併せの3番手からスタート。直線でもしばらくは前の僚馬2頭と1馬身差の後ろに構えて、ゴール直前で楽に併入に持ち込み、操縦性の高さが見えた。6ハロン82秒7―11秒2を馬なりでマーク。切れのあるラストの動きは時計にも表れていた。手綱を執った田辺騎手の「手応え良く、前走の競馬の疲れも感じさせない。相手のレベルが上がってきているのを感じさせない走りをしていて、楽しみにしています」というトーンの高い言葉からは、うまく成長曲線に乗ってきたことが理解できた。

 これまで主に芝1800~2000メートルで走っており、初距離となるマイルへの対応は大きなカギとなるだろう。しかし、追い切りで見せた仕上がりと操縦性の良さで克服可能とみる。

鞍上が「ハイペースでも、それなりのポジションで競馬ができて、そのへんは不安はない」と言えば、宮田調教師も「もともとセンスが良く、うまく組み立てられるかな」と信頼を寄せる。中3週の在厩調整でもカイバ食いは良好。過去〈2〉《1》《1》《1》〈2〉着と東京を得意とするキタサンブラック産駒に一発ムードが漂う。(坂本 達洋)

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