◆明治安田J1リーグ▽第17節 神戸3ー2G大阪(17日・ノエビアスタジアム)

 G大阪は神戸に2―3で敗れ、連敗で6位から8位に後退した。後半だけで全5点が飛び交う意地のぶつかり合いとなったが、アディショナルタイムに3度目の勝ち越しを許して力尽きた。

自身の中途半端なクリアが決勝点につながったDF黒川圭介(28)は、試合終了の笛と同時に両ひざをついてうなだれた。

 神戸は中学時代に下部組織に所属した“古巣”。対戦は後半44分まで出場しながら0―1で敗れてタイトルを逃した、昨年11月の天皇杯決勝以来(国立)だった。「ここで勝ちたい思いがすごくあった」。秘めた思いを体現するかのように、1―2の後半28分、ゴールエリア左から逆サイドのネットを揺らす一時同点のゴール。後半11分にはMF倉田の得点につながるパスも供給した。「貢献できている感覚もあった中で、自分が試合を壊してしまった。申し訳なさと責任を感じて」。試合後、涙が頬を伝った。

 ピッチに崩れたレフティーを、倉田は「2得点に絡んでいるのはお前やから。お前のせいじゃない」と立ち上がらせた。落ち着きを取り戻した黒川は「取り返すしかないと思っている。

連戦が続くので次に向かってやっていかないといけない」と呼応した。今季はリーグ戦全17試合に先発出場し、総走行距離もチームトップ。不動の左サイドバックとして、この黒星を必ず糧にする。(森口 登生)

 ◆黒川 圭介(くろかわ・けいすけ)1997年4月13日、兵庫・明石市生まれ。28歳。中学時代は神戸の下部組織に所属した。大阪桐蔭を経て、関大3年時にG大阪への入団が内定。4年時の19年4月24日、ルヴァン杯の磐田戦で特別指定選手としてデビューし、いきなり1アシストをマークした。J1通算139試合6得点。J3通算19試合1得点。173センチ、70キロ。利き足は左。

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