◆J3第13節・沼津0―0長野(18日・愛鷹)
最下位のアスルクラロ沼津はホームで17位の長野とスコアレスドローに終わった。リーグ戦はクラブワーストを更新する12戦、ルヴァン杯、天皇杯予選を含めた公式戦では14戦勝ちなしとなった。
空の霧は晴れたが、沼津にかかる霧は完全には晴れなかった。シュート数は18―6。後半に限れば11―1と圧倒的に攻め立てたが、ゴールは割れないままタイムアップを迎えた。中山雅史監督(57)は「攻守とも戦えていたが、何が足りなかったかと言えばゴール。あと半歩、数秒早く触れていればというところだが、そのあと少しが一番難しい」と指摘。J3通算100勝はまたもお預けとなった。
チームは開幕・鳥取戦を制したが、2節目以降、勝利から見放されている。前節(6日)の岐阜戦(2●3)後には高島雄大・代表取締役が緊急声明を発表。
濃霧で蛍光ボールを使用した前半から前へ攻め込む意識が前面に出ていた。同アディショナルタイムにはDF宮脇茂夫の痛烈なシュートがバーをかすめる。後半はさらに押し込む時間帯が続き、途中出場のFW斎藤学が好クロスで何度も好機を演出。らしさを見せたベテランだが「相手は中3日だったし、いいゲームをしたで済ませてはいけない」とスコアレスドローに終わり、悔しさをにじませた。
ただ、無失点に抑え、最下位を脱出できたことは光明と言える。次節の群馬戦まで再び2週間の猶予もある。「途中出場の選手がいい流れをつくれていたし、これでさらに競争が生まれる。まだ間に合う」と斎藤。シーズンは半分にも達していない。巻き返す時間は十分ある。