◆セリエA 第37節 パルマ0―0ナポリ(18日、エンニオ・タルディーニ)

 【パルマ(イタリア)18日=倉石千種】パルマ所属の日本代表GK鈴木彩艶(ざいおん)はホームでフル出場し、首位・ナポリを相手に無失点に抑え、スコアレスドローとなった。

 前半11分にはナポリFWポリターノのカットインからの左足シュートをキャッチ。

33分には、MFアンギサのシュートが右ポストに当たり救われた。

 前半を0―0で折り返すと、後半12分には鈴木がナポリFWラスパドーニの右クロスをはじき、ピンチをしのいだ。直後のポリターノのシュートはバーに当たった。同26分、MFマクトミネイの右足で狙った直接FKを横っ飛びで好セーブ。終盤は、パルマのキブ監督、ナポリのコンテ監督にレッドカードが提示される大荒れの展開となった。

 後半アディショナルタイム6分にはナポリFWネレスが倒され、一度はPKが宣告されたが、VARでの検証の結果、その前に反則があったとしてノーペナルティーの判定で、試合は0―0で終了した。

 パルマは勝ち点1を積み上げ、降格圏(18位以下)から勝ち点2差の16位。ナポリは勝ち点79の首位で、2位・インテルと勝ち点1差で最終節を迎える。

 GK鈴木彩艶の試合後の主な一問一答。

 ―何度もセーブして今日は無失点で抑えた。

 「とにかく自分たちがやるべきことをしっかりやるってところは意識していました。自分がゼロで進めることで、今日は勝ち点を取りたかった。

強い相手ということは、理解していたが、とにかく集中した。あとは本当に最後のところは、運も味方してくれたというか。みんな最後まで、本当に走っていたので。みんなの体が傷つけられるというか。本当にチーム全体で、つかみ取った勝ち点1かと思います」

 ―ここ2試合、対戦相手が中位、下位のクラブとの対戦で、なかなか勝てず。試合後に鈴木選手は天を仰ぐ場面も見てきた。ホームでの今シーズン最後の締めくくりとしては。

 「勝ち点を取れたというところはよかったけど、本当にあと1試合、残留するために、この勝ち点1を次の試合で生かせるか。本当に一番大きな目標は残留することなので、次の試合で必ずつかみ取りたいと思う」

 ―最終節・アタランタ戦が残っているが、シーズンを通して、どういう思いか。

 「本当に、来て、馴染むってところは、簡単ではなかったが、自分としても少しずつ成長を実感できた年だった。自分の特徴を生かせる部分も多かったので、成長を続けたいと思う。自信を持ってこれからもプレーしていきたい」

 ―リーグ終了後の代表の試合も視野にあるのか。

 「もちろん、代表は大事で、視野に入れている。そこで良いパフォーマンスを出すためにも、自分のチームで、どれだけいかに良いパフォーマンスを出せるかだと思う。次もしっかりと準備して、残留を決めて、代表に向かって行きたい」

 ―ビッグチームからいろいろ興味を持たれているが。

 「全く気にしていません。自分は今サッカーに集中しているので、このパルマのチームで目標を達成したい。それだけ。サッカーに集中できている。次の試合で残留を決めるだけ」

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